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【コラム】岩本輝雄

守って勝ったチェルシー

 5月19日に行われたUEFA欧州チャンピオンズリーグ決勝はチェルシー(イングランド・プレミアリーグ)がバイエルンミュンヘン(ドイツ・ブンデスリーガ)をPK戦の末に破って初優勝しました。

 先制されたチェルシーが後半43分にCKからドログバのヘディングシュートで1−1に追いつき、延長戦ではチェルシーのGKツェフがバイエルンのロッベンのPKをセーブしました。そしてPK戦を4−3で制し、私が予想していたとおりの展開になりました。チェルシーは07〜08年の決勝でマンチェスタUにPK戦で敗れていただけに溜飲を下げたことでしょう。

 ドログバの同点ゴールはこの試合でチェルシー初のCKから挙げたもの。守って最後にワンチャンスを生かしたものです。ドログバはみたいな、スーパーな選手がいるとこういう勝ち方ができるわけです。それにしてもドログバはバルセロナ戦でも10人になった後でも一人だけ格の違いを見せていました。もう少しで入りそうなシュートでしたが、34歳ですからすごい。ため息が出てしまいました。

 バイエルンの先制点も後半38分で、普通なら「これで終わり」という時間帯です。それでも追いつけたのは、私はチェルシーが準決勝でバルセロナを破った成果だと思います。守備で際どいシーンが難度もありましたが、バルセロナを抑えた自信は計り知れないものがあります。あのパスワークを封じれば怖いものはありません。準決勝の相手がバルセロナでなければ結果も違ったでしょう。最高の練習になったわけです。

 でも、生で見たかったですね。チケットも持っていたのですが、仕事があって行けませんでした。バルセロナファンの私としては「バルサが出ていない決勝なんて」という思いも少しはありましたが、120分間、スタジアムで試合を堪能した人がうらやましい限りです。

 でも、チェルシーにとってこの優勝は大きな自信になりますが、まだサッカーの歴史を変えることはできないと思います。私は攻撃的なサッカーが好きなので、やはりサッカーはゴールを決めなくては駄目です。チェルシーは守って勝ったわけで、これではバルセロナやマンチェスターUを凌駕するところまでは行きません。

 ただ、プレミアリーグでは大きな変化があります。チェルシーがCLで優勝し、マンチェスターCが44年ぶりにプレミアリーグを制覇と地図が変わっています。群雄割拠の時代に突入した感があります。チェルシーはドログバが退団発言をしていますが、彼が抜けた後が注目です。

[ 2012年5月23日 ]

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