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イニエスタ 生涯神戸!37歳誕生日に“男気”契約延長発表、大幅減俸受け入れ

[ 2021年5月12日 05:30 ]

神戸との契約延長発表後、37歳の誕生日を迎えたイニエスタ(右)にサプライズのケーキが送られた(左は三木谷会長)(C)VISSEL KOBE
Photo By 提供写真

 神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(37)が、男気で“生涯ヴィッセル”を決めた。11日に都内で会見し、23年までの2年契約を新たに締結したと発表。コロナ下でクラブの財政も苦しい中、複数の関係者によると、年俸32億5000万円から10億円前後まで20億円超の大減俸を受け入れたという。前日10日に「重大発表」と予告され、引退の臆測も飛んだが、明かしたのは愛着あるクラブで現役を終える決意だった。(金額は推定)

 日本、そして神戸に対するイニエスタの覚悟は本物だった。スペイン1部リーグの強豪バルセロナで数々の実績を残し、18年夏に加入。3年半の契約は今季限りだったが、新たに2年間の延長で合意。同席した三木谷浩史会長とともに契約書にサインし、晴れやかな表情を浮かべた。

 「一番大事だったのは、自分を信頼してくれていることが感じられたこと。契約延長する上で最も重要だった。ヴィッセルのためにベストを出そうというモチベーションを持ち続けられていることも大きかった」

 愛するクラブへの思いは、自らの年俸にも反映された。「イニエスタらしいなと思うのが、経済面においてもかなりの歩み寄りをしてもらったということ」と三木谷会長。これまでの年俸が32億5000万円とされるが、新型コロナウイルスの影響により厳しい経営状況下で大減俸にも応じた。複数の関係者によると、3分の1程度となる10億円前後まで抑えられたという。

 「(日本は)自分たちにとって第二の故郷になった。サッカー選手としてのキャリアを、ここで最後まで続けていきたい。ただ、サッカー選手としてだけでなく、クラブとは今後もいろいろな形で関わり続けたい」

 この日に37歳の誕生日を迎え、23年シーズンは39歳となる。それでも「(神戸に来た)3年前と同じ、熱い思いで挑み続けたい」と神戸で戦う意欲は衰えることはなく、引退後にも思いをはせる。

 クラブが掲げているアジアNo・1へ、背番号8の挑戦は続く。 

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