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なでしこ長谷川、ACミラン入りへ 近日中にも正式発表 五輪エース候補が名門で腕磨く

[ 2021年1月29日 05:31 ]

日テレ・ベレーザの女子日本代表MF長谷川唯
Photo By スポニチ

 日テレ・ベレーザの女子日本代表MF長谷川唯(24)が今冬、セリエA(イタリア1部)のACミランに移籍することが28日までに分かった。かつて元日本代表MF本田圭佑(34)が所属した世界屈指の名門の女子チームで、来季の欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場を目指して補強を進める中、東京五輪のエース候補でもある長谷川に白羽の矢を立てたという。関係者によれば、メディカルチェックを経て、近日中にも正式発表される見通しだ。

 なでしこジャパンの新エースが今冬、海外に初挑戦することが判明した。日テレの長谷川で、移籍先はイタリア女子1部リーグのセリエAに所属するACミランだ。ミラン関係者によれば、長谷川はすでにメディカルチェックのためイタリア入り、一両日中にも正式に契約を結ぶ予定という。

 長谷川は15歳で12年女子U―17W杯に飛び級で選出されるなど、早くから注目された逸材。連続出場となった14年女子U―17W杯では、攻撃の中心を担って大会初優勝の立役者となった。その後も順調に階段を上り、17年3月のアルガルベ杯で初のA代表入りを果たした。15~19年にリーグ5連覇を達成した日テレで17~20年にリーグベストイレブンに輝くなど確固たる地位を築き、東京五輪ではエースとして活躍が期待される日本女子サッカー界の若きホープだ。

 ACミラン女子は18年に創設したばかりの新興チーム。それでもセリエA1年目の18~19年シーズン、2年目の昨季はともに12チーム中3位と健闘、今季もここまで2位と優勝争いを演じている。目標は上位2チームに与えられる来季の欧州CL出場権の獲得。その中で今冬の補強の目玉として熱烈なラブコールを送ったのが、世界でも評価の高い長谷川だったという。

 近年ではユベントスなども女子チームに力を入れるなど、注目度の高まっているセリエA女子。長谷川は男子と同じあのロッソネロ(赤と黒)のユニホームに袖を通し、海外で一段と成長して、東京五輪へとつなげるつもりだ。

 ◆長谷川 唯(はせがわ・ゆい)1997年(平9)1月29日生まれ、埼玉県戸田市出身の24歳。戸田南FCでサッカーを始め、09年に日テレ・ベレーザの下部組織メニーナに加入。13年にトップ昇格し、15~19年のリーグ5連覇に貢献した。17~20年に4年連続でリーグベストイレブンに選出された。日本代表は各年代で選出され、A代表は17年3月のアルガルベ杯で初招集。国際Aマッチ42試合8得点。1メートル57、48キロ。利き足は右。

 ▽ACミラン女子 元日本代表MF本田圭佑が14年1月~17年6月まで所属した名門クラブの女子チーム。2015年に下部組織を立ち上げ、18年にトップチームを創設した。セリエA参戦1年目の18~19年、翌19~20年はいずれも12チーム中3位。指揮官は男子チームで活躍したマウリツィオ・ガンツ監督(52)。本拠地は練習場も兼ね、男子下部組織も使用するビスマラ・スポーツセンター(約1200人収容)。

 ▽セリエA女子 イタリア女子1部リーグで1968年に創設された女子サッカー選手権が原型。1974年に統一リーグに移行し、18~19年シーズンからイタリア協会が運営。12チームで構成され2回戦総当たり。下位2チームが2部降格となり上位2チームに欧州女子CL出場権が与えられる。日本人選手はサッスオロにMF三橋真奈(26)、サンマリノにMF国沢志乃(29)が所属。

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2021年1月29日のニュース