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柏・伊東、独デュッセルドルフから正式オファー アジア杯で決める移籍弾

[ 2018年12月13日 05:00 ]

 日本サッカー協会は12日、アジア杯UAE大会(来年1月5日開幕)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。森保一監督(50)が1次リーグ首位突破を厳命する中、MF伊東純也(25=柏)にドイツ1部デュッセルドルフから正式オファーが届いていることが判明。Eフランクフルトも獲得に動いており、アジア杯の活躍次第でドイツ移籍が実現する可能性が高まっている。

 初の国際大会は品評会でもある。複数の関係者によると、デュッセルドルフが伊東に正式オファーを出していることが判明。さらにEフランクフルトも獲得意思を示しており、今後正式オファーに発展する可能性があるという。

 デュッセルドルフは今夏も移籍金1億円の正式オファーを出したが、柏側が3億円を要求。互いに歩み寄ることができずに消滅した。だがデュッセルドルフは継続的に幹部を日本に派遣。今季リーグ34試合6得点10アシストを記録したスピードスターへ、2度目の獲得オファーを決めた。伊東自身も、さらなる成長を求め海外移籍に前向きだ。

 最大のネックとなるのは移籍金だ。柏側は今冬、2億円に設定。一方、デュッセルドルフは夏と同じ1億円で交渉を進めているという。来年26歳。海外初挑戦となる伊東に対して移籍金2億円は高額で、Eフランクフルトは静観する状況になっている。

 大きな隔たりを埋める鍵は、自身の活躍だ。アジア杯の代表選出に「チームの勝利に貢献できるように全てを注いで頑張ります」とコメント。得点やアシストなどの目に見える結果でチームを勝利に導けば、柏の求める移籍金にドイツ側が近づいてくる可能性は十分ある。

 現状では堂安の控え扱いだが、国際舞台で2億円の価値を証明できるか。伊東にとっては、2大会ぶりのアジア王者の座を取り戻すだけではなく、ドイツ移籍も勝ち取る戦いが始まる。

 ▽フォルトゥナ・デュッセルドルフ 1908年創設。79、80年にドイツ杯連覇を果たした古豪。昨季2部で優勝し、6季ぶりに1部復帰。09〜10年に結城耕造、13〜14年に大前元気、昨季は原口元気、宇佐美貴史が在籍。宇佐美は今季もプレー。本拠はエスプリ・アレーナ(5万1500人収容)。フリートヘルム・フンケル監督(65)。現在18チーム中最下位。

 ▽アイントラハト・フランクフルト 1899年創設。ドイツ1部1回、ドイツ杯5回の優勝を誇る強豪。06〜08年に高原直泰、07〜09年に稲本潤一、12〜15年に乾貴士、14年から長谷部誠が在籍。本拠はバルト・スタジアム(5万1500人収容)。アディ・ヒュッター監督(48)。現在リーグ5位。

 ◆伊東 純也(いとう・じゅんや)1993年(平5)3月9日生まれ、神奈川県横須賀市出身の25歳。逗葉高―神奈川大を経て15年に甲府入り。16年に柏に完全移籍した。今季はチームの調子が上がらない中で、快足を武器に34試合6得点と奮闘。森保ジャパンには発足当初から選出されている。J1通算131試合23点。国際Aマッチ通算7試合2得点。1メートル76、68キロ。利き足は右。血液型A。

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2018年12月13日のニュース