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日本、プラチナ世代が初8強の扉開く!宇佐美&昌子、涙の誓い

[ 2018年7月5日 05:30 ]

<日本・ベルギー>試合後、号泣する昌子(左)の肩を抱く宇佐美(撮影・小海途 良幹)
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 W杯ロシア大会を終えた日本代表は4日、ベースキャンプ地のカザンを離れ、帰国の途に就いた。決勝トーナメント1回戦でFIFAランキング3位のベルギーに2―0から大逆転負けを喫したが、それは22年W杯カタール大会へのスタート。“プラチナ世代”と呼ばれる才能豊かな92年生まれのDF昌子源(25)、MF柴崎岳(26)、FW宇佐美貴史(26)らが中心となり史上初のベスト8の扉を開く。

 ベルギーとの激闘から一夜明けた3日。代表引退の意向を明かした本田や長谷部に注目が集まる中、若き世代は早くも次なる戦いを見据えていた。長くて短い4年間。“プラチナ世代”の目はカタールへと向けられていた。

 「“泣くな。この悔しさは、4年後に俺たちの世代で返そう”と。そう言ってくれて凄くうれしかった」

 後半ロスタイムに決められた逆転弾。懸命に追い掛けてスライディングをしたが、昌子の足は一歩届かなかった。試合後はピッチを叩いて号泣。その時、肩を抱いて寄り添ってくれたのが宇佐美だった。その言葉は昌子の心に響いた。宇佐美は「全力で準備して、全てを懸けて、ここからの4年間を過ごす。僕は今回サブだったけどW杯の魔力というか、改めてそう思わさせてくれた」と決意表明。柴崎は「僕は引っ張るタイプじゃない。自由気ままにやる方が自分らしい」と自然体ながら「仲間たちと分散しながら、支え合っていく」と話した。

 4年後は30歳になるシーズン。若手ではなく、ベテランと言われる年代に差し掛かっている。宇佐美が「(先輩の思いは)僕らの世代は皆が感じていると思います」と力を込めれば、昌子は「先輩たちが築いてくれたことにプラスアルファさせないといけない。同じじゃいけない。プラスに持ち上げていきたい」とチームとして、個人としての成長を誓った。武藤も含めてプラチナ世代は、4人がW杯ロシア大会メンバー入り。本田と長谷部の穴を埋める覚悟はできている。

 4年前。W杯ブラジル大会で惨敗を喫した翌日には酒井宏、山口、酒井高、清武ら、ロンドン五輪世代がボールを蹴って結束を固めた。そして酒井宏は絶対的な主軸への変貌を遂げた。日本代表の次なるバトンは“プラチナ世代”がしっかりと受け取った。

 ▽プラチナ世代 タレントが豊富な92年生まれの選手たちを指す。この世代の本格的な国際大会デビューとなった09年U―17W杯では、FWネイマール、MFコウチーニョ、MFカゼミロ、GKアリソンら現代表がそろうブラジルから2ゴール。宇佐美や柴崎が攻撃の起点となり追い詰めたが、後半アディショナルタイムに失点して敗れた。優勝したスイス戦も健闘したが、1次リーグ3連敗で敗退。だが3戦で5ゴールを挙げ、世界でも通用することを証明した。

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2018年7月5日のニュース