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復帰の斎藤学「サッカーがどれだけ楽しいか、自分にとってサッカーの大きさが感じられた時間」

[ 2018年4月9日 00:19 ]

明治安田生命J1第6節最終日   川崎F1―1横浜 ( 2018年4月9日    日産ス )

試合終了後、横浜・中沢(右)と健闘を称えあう川崎F・斎藤
Photo By スポニチ

 川崎FのFW斎藤学(28)が8日のアウェー横浜戦で、右膝前十字じん帯損傷から197日ぶりにピッチに帰ってきた。

 ベンチ前に呼ばれ、ユニホーム姿になった後半30分過ぎ。斎藤が昨季まで長年プレーした横浜のサポーターが陣取るゴール裏からざわざわし始め、そして後半32分に阿部と交代してピッチに入ると、大きなブーイングがスタジアムをこだました。それでも「試合中は感じなかった」と振り返った斎藤は、持ち前のドリブルで何度もチャンスを演出。後半37分に左足クロスはクロスバーをかすり、後半アディショナルタイムには相手DFの裏に、大久保へ絶妙なパスを通した。

 いずれもゴールは繋がらず「結果を残せずに悔しい」と残念がったが、大けがを乗り越え、「サッカーがどれだけ楽しいか、自分にとってサッカーの大きさが感じられた時間」と、昨年9月23日の甲府戦以来197日ぶりのピッチを噛みしめた。

 古巣のサポーターからのブーイングについては「そうでない声もあると思うけど、愛情の裏返し」と受け止めた。様々な葛藤があった中、悩んだ末に決断した移籍。この日も移籍については多くを語らず、今も愛着の強い「好きなクラブなんで」と思いを胸にしまい込んだ。そして「川崎出身なので、いろんな声援をもらって嬉しいですけど、これからはピッチで輝いて大きな声援をもらいたい」と新天地での完全復活へ前を向いた。

 この日に刻んだ復活への確かな一歩。中村が「今までウチにいなかったタイプ。彼に預ければあとはやってくれる。今後合わせていけば武器になると思う」と期待すれば、鬼木監督も「彼の推進力、ドリブル。そのところでチームにパワーをもたらして欲しい。もっとももっと出来ると当然思っています」と話した。国内屈指のドリブラーが、大ケガを乗り越え、かつての本拠地でまずは復活への確かな一歩を刻んだ。

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2018年4月8日のニュース