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ポーランド番記者、日本戦は余裕?「特別なプランは必要ない」

[ 2018年4月3日 09:07 ]

グラウンドを見つめるハリルホジッチ監督(右)
Photo By スポニチ

 6月14日に開幕するW杯ロシア大会の1次リーグ第3戦で日本代表と対戦するポーランド代表の番記者がスポニチのインタビューに応じた。同国最古で現在唯一の全国スポーツ紙であるプルゼグラッド・スポートビーのトーマス・ブロダルチク記者(33)は、日本戦に向けてポーランドには特別な戦術は必要ない、など余裕の考えを披露。MF香川真司(29=ドルトムント)、FW本田圭佑(31=パチューカ)はW杯メンバーに選ぶべきとの“提言”もした。

 ――日本代表の印象は。

 「技術的に優れ、素早いプレーをする。技術を生かして細かいパスを多くつなぐが、ロングボールを使って空中で戦うことは少ない。まとまりのあるチームだと思う」

 ――日本人選手について。

 「香川はポーランドで有名。ドルトムントでポーランド代表のDFピシュチェクの同僚で、過去にもFWレバンドフスキとMFブラシュチコフスキと一緒にプレーしていたので(注1)」

 ――香川は昨年11月に招集外だった。

 「知っている。香川が求める戦術にフィットしないとハリルホジッチ監督は考えているそうだね。本田についても同様だと。ただ戦術だけを考えて実力も経験もある彼ら(香川と本田)をW杯に連れていかないのは日本にはリスクだと思う。招集されなければポーランドにとってはサプライズ」

 ――1次リーグの抽選結果について。

 「私はモスクワの抽選会場にいた。最初の反応は楽観的。H組は比較的簡単で決勝トーナメント進出は最低限の目標だと考えた。分析を進めると3チームはそれぞれ異なるサッカーをするため準備は大変だと分かってきたが、ポーランドが1次リーグ敗退となれば大きな驚きだ」

 ――日本戦に向けて準備は。

 「今回、親善試合を行った韓国は日本とスタイルが似ている(注2)。また02年W杯日韓大会の韓国戦は教訓にしなくてはならない。当時の韓国に有名選手はおらず“絶対に勝つ”と思っていたが、0―2で負けた(注3)。あの二の舞いを避けるためにも日本戦は注意深く、集中して臨まなくては。日本は素早いプレーをするのでフィジカル的にも準備をしてアグレッシブに戦う必要はあるが、日本戦だけの特別なプラン(戦術)は必要ない」

 注1 ドルトムントで香川は10〜12年と、マンチェスターU移籍を経て14年から再びプレー。ピシュチェクは10年から所属。レバンドフスキ(現バイエルンM)は10〜14年、ブラシュチコフスキ(現ボルフスブルク)は07〜16年にプレーした。

 注2 3月27日に仮想日本として韓国と親善試合を行い、FWレバンドフスキの先制点などで3―2で勝利。

 注3 1次リーグD組初戦で韓国に0―2で敗戦。ポルトガルに0―4で敗れて2連敗で敗退決定。最終戦で米国に3―1で勝ったが最下位に終わった。

 ◆トーマス・ブロダルチク 1985年3月1日、ポーランド南西部のドゥシュニキ・ズドルイ生まれの33歳。ポーランド代表は08年から担当し、14年W杯、08年、12年、16年欧州選手権などを取材。クラブはレギア・ワルシャワなどを担当。

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2018年4月3日のニュース