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中島 初陣弾!格下マリとドローもW杯メンバー入りへ“吉兆”

[ 2018年3月24日 05:30 ]

国際親善試合   日本1―1マリ ( 2018年3月23日    ベルギー・リエージュ )

<日本・マリ>後半、同点ゴールを決め喜ぶ中島
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 6月14日開幕のW杯ロシア大会に出場する日本代表は23日、ベルギー・リエージュでマリ代表と親善試合を行い、1―1で引き分けた。0―1で敗色濃厚だった後半終了間際、初招集のFW中島翔哉(23=ポルティモネンセ)のゴールで追いついた。W杯出場権のない格下相手に大苦戦する収穫の乏しい一戦で23歳のゴールだけが救いとなった。27日にはウクライナ代表と対戦する。 試合結果  日本代表メンバー  日程&結果

 ラストプレーだった。0―1の後半アディショナルタイム。相手GKがはじいたボールをMF三竿健が拾い、ペナルティーエリア右からクロスを送る。ファーサイドで待ち構えていたのが中島だ。素早く落下点を見極めると、冷静に左足で合わせネットを揺らした。A代表デビュー戦で敗戦の危機を救った。それでも、笑顔は少なかった。

 「(初ゴールは)うれしい。代表は小さい頃から見ていた。ただ、試合内容や結果には満足していない」。宇佐美に代わり、後半15分から途中出場。ドリブル突破を仕掛けたが、フィジカルで勝る相手を抜ききれない。課題も感じた30分のデビューだった。

 キャプテン翼のような少年時代を過ごした。「ボールは友達」とばかりに、いつも足元にはサッカーボールがあった。ドリブルをしながら犬の散歩に繰り出し、公園で犬と1対1のドリブル対決に明け暮れた。小学校の授業中も常に足元にはボール。夜はボールを抱いて寝た。

 プロ入り後もサッカー漬けは変わらない。FC東京時代。アウェー遠征先でも宿舎に近い公園をチームスタッフに探してもらい、自主練習を行うことが当たり前だった。16年リオデジャネイロ五輪では10番を背負った。

 昨夏にポルトガル1部ポルティモネンセのオファーを快諾し、今季9得点7アシストと活躍。今冬の移籍市場では、ポルトガルの強豪ポルトやMF香川が所属するドルトムントが獲得に興味を示していると複数のメディアが報じたほどだった。ハリルホジッチ監督もすぐに日本代表スタッフを派遣。スタッフ会議でも断トツの高評価を集め、W杯3カ月前のタイミングで初招集に至った。

 A代表デビュー戦でのゴールは15年8月の東アジア杯北朝鮮戦でのFW武藤雄樹(浦和)以来30人目。「初めてだったけど、これからもっと良くなる。負けなくて良かった。次は勝ちにこだわる」。ハリルジャパンを救った新星ドリブラー。ベルギーの地で確かなインパクトを残した。

 ◇中島 翔哉(なかじま・しょうや)1994年(平6)8月23日生まれ、東京都八王子市出身の23歳。04年から東京Vの下部組織に加入。12年からトップチームに登録され、14年はFC東京からJ2富山に期限付き移籍。同8月にFC東京に復帰した。昨年8月、FC東京からポルティモネンセに期限付き移籍。16年リオデジャネイロ五輪代表など各年代別代表に選出されてきた。利き足は右。1メートル64、64キロ。

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