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電撃引退の”怪物”平山相太氏が引退セレモニー「唯一の心残り」は…

[ 2018年3月3日 17:47 ]

<FC東京・仙台>引退セレモニーで仙台イレブンから胴上げを受ける平山氏
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 昨季限りで現役引退することを1月に電撃発表した元日本代表FWの平山相太氏(32)が3日、東京・味の素スタジアムで行われた明治安田生命J1リーグ第2節・FC東京―仙台戦後に引退セレモニーを行い、プロサッカー選手生活に別れを告げた。

 ケガで公式戦出場が叶わず1年間で退団することになった仙台と、2016年まで11シーズンに渡ってプレーしたFC東京という古巣2チームの対戦。アウェーの仙台が1―0で勝利を収めた後、平山氏はスーツ姿でピッチに現れた。

 スタジアムの大型ビジョンに「青赤の誇り」「いくつもの困難を乗り越えて」との言葉が浮かびプレー中の姿をまとめた映像が流されると、平山氏は何度も鼻をすすり、その目元はかすかに潤んだが、「FC東京はいつまでもあなたのことを忘れない」の文字を見ても最後まで涙は流さず。

 続いてマイクの前に立つと、「こんにちは、お久しぶりです。2度と味の素スタジアムに、このピッチに立つことはないと思っていましたが、今回このような本当に盛大な引退セレモニーを開いていただきましてありがとうございます」と挨拶。

 そして、まずは移籍後ユニホームを着て戦うことができなかった仙台のサポーターに向けて「ベガルタ仙台からオファーをいただいた時にまず思ったのは、ユアスタでのファン・サポーターの声援が選手の絶大な後押しとなっていて、それを自分が受けられるんだなと楽しみにしていました。結果的にユニホームを着て応援と声援を受けることはできなくて、多分自分のサッカー人生の中で唯一の心残りになると思っています」と正直な胸中を吐露した。

 「ですが、ベガルタ仙台で引退を決めて、そこで出会ったご縁があって自分の第二の人生を進むことができました。だからベガルタ仙台に移籍して後悔はないし、とても良かったと思っています。そのご縁を大事にこれからの第二の人生を歩んでいき、大事にしていきたいと思っています。また仙台で大学生になるんですが、見つけた時は声かけてください」と今後仙台大に入学して大学生活を送る第二の人生について語った。

 そして、次にFC東京について触れ「たくさんの思い出があって、ナビスコ杯の優勝だったり、天皇杯優勝とかたくさんいい思い出がある中で、自分が一番印象に残っているのは京都で降格が決まった後のファン・サポーターの声援と応援です。今回、自分が引退を決めた時、その降格が決まった後の声援と応援が自分の中で響きました。そして、これから人生の中で苦しい時があっても、その声援と応援がまた自分の中で響いて、次への第一歩を前進するための後押しになってくれると思っています」とメッセージを送った。

 挨拶が終わると、ともにFC東京時代のチームメートで、昨季限りで引退した羽生直剛氏(38)と石川直宏氏(36)から花束贈呈。その後、仙台サポーターが待つスタンドへ足を運んだ平山氏は仙台の選手たちによって胴上げされ、6度宙を舞った。

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2018年3月3日のニュース