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リバウンド・メンタリティーとは?J村井チェアマンが導き出した成功の方程式

[ 2018年2月18日 11:30 ]

Jリーグ新人研修で講義を受ける参加者たち
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 実に明快な公式だった。

 (技術力+身体能力)×リバウンド・メンタリティー=プロとしての成功

 2月1日から静岡県内で2泊3日で行われたJリーグ新人研修。J1からJ3の46クラブ151選手の参加者の前で、村井満チェアマン(58)の訓示は厳しくも分かりやすいものだった。「ここにいるのは(競技人口の)1000人に1人の割合。ある意味では夢を実現した」。そう語った上で「10年で約半数の選手が引退する」とあえてシビアなデータを提示した。

 高校や大学の所属からプロの道を歩む選手もいれば、Jクラブのユースチームから昇格した選手もいる。FC東京のFW久保建英(16)らのように飛び級でプロ契約を結ぶ逸材もいる。プロの世界は年齢、経歴は関係のない実力主義だ。技術力や身体能力が拮抗(きっこう)する中で、抜きんでる存在になるために何が必要か。その重要な要素が、打たれ強さとも言い換えられる「リバウンド・メンタリティー」と説き、成功への公式を披露した。

 人は必ず壁にぶち当たる。監督の起用方針に合わない。ケガに泣く。失敗した。そんな時にどうするか。チェアマンは(1)傾聴力(周囲の意見を正直に聞く)→(2)自己努力→(3)主張力(自らをアピールする)を繰り返していく作業が、リバウンド・メンタリティーを高めると強調した。このプロセスは、多くの挫折を乗り越えてきたFW本田圭佑(31=パチューカ)も共感したという。

 もちろんリバウンド・メンタリティーだけでは全てを解決できるわけではない。だが、リクルートで人事畑を歩んだチェアマンがさまざまなデータや調査を基に導き出した“成功の方程式”には説得力があった。この公式をヒントに、Jのルーキーたちがたくましく育つことを願う。(大和 弘明)

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2018年2月18日のニュース