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森保ジャパン白星発進!極寒気温0度で板倉の1点守り切った

[ 2018年1月11日 05:30 ]

U―23アジア選手権1次リーグB組   日本1―0パレスチナ ( 2018年1月10日    中国・江陰 )

パレスチナ戦の前半、先制ゴールを決め喜ぶ板倉(左)
Photo By 共同

 U―21日本代表は10日、1次リーグB組の初戦でパレスチナに1―0と勝利を収めた。前半20分、DF板倉滉(20=仙台)がMF井上潮音(20=J2東京V)とのパス交換で相手を振り切ると、最後は右足のミドルシュートで決勝ゴールを決めた。後半は攻めあぐねたものの、20年東京五輪世代を率い、初の公式戦に臨んだ森保一監督(49)は代名詞でもある3―4―3布陣で白星発進した。

 森保ジャパンの公式戦1号は最終ラインから駆け上がった板倉が決めた。前半20分、井上とのワンツーで相手を振り切るとドリブルで加速し、右足一閃(せん)。「点を取ったことはびっくり」と言いながらも、「前の選手がマンツー気味に(マークに)付かれていたので、自分が入り込んでスペースを使えたらチャンスになると思った」と戦況を鋭く見極めた判断。森保監督は「ディフェンスラインの選手が持ち上がって数的優位をつくりにいく、やろうとしていたことを実践してくれた」と笑顔を見せた。

 手元の計測で気温は0度。極寒で芝の状態も悪い中、初の公式戦がスタートした。序盤は押し込みながら決定力に欠け、相手のプレッシャーが強まった後半は一転、押し込まれる展開も続いた。だが、クラブがオフに突入したタイミングで招集した今大会は、後半にかけて選手のコンディションが落ちることは想定済み。むしろ、「難しい戦いの中で、選手たちはベストなトライをしてくれた」とじれずに守り抜く中で追加点も狙い続けたイレブンを評価した。

 布陣は代名詞の3―4―3。先発は昨年12月のM―150杯(タイ)メンバー6人と板倉ら昨年5月のU―20W杯メンバー5人で構成した。東京五輪世代を率いる前、最後に育成年代を指導したのはコーチとして参加した07年のU―20W杯。明るく、乗りの良い柏木、槙野(ともに浦和)らがそろい「調子乗り世代」と呼ばれた。東京五輪世代も闘争心が強く「皆がギラギラしたものを見せてくれている」という。課題も出たが、それぞれが個性をアピールしながらまずは白星発進した。

 次戦は13日のU―23タイ代表戦。「グループリーグ突破は決まっていない。まずは次の試合に向けて最善の準備をしていきたい」と指揮官。昨年末、1―2で敗れたM―150杯でのリベンジも狙い、調整していく。

 ▼U―23パレスチナ代表サンドゥカ監督 相手もこちらもいいプレーをした。誇りに思う。まだ終わりではない。(1次リーグの)残り2試合はさらによくなるだろう。

 ◆板倉 滉(いたくら・こう)1997年(平9)1月27日生まれ、神奈川県出身の20歳。小学4年で川崎Fの下部組織に加入し、ユース時代の14年に2種登録。15年に川崎Fに加入した。今季は期限付き移籍で仙台に所属。空中戦の強さと足元の技術で勝負するDF。1メートル86、75キロ。利き足は右。

 ▽U―23アジア選手権 2年に一度開催されるU―23世代のアジアNo・1を決める大会。日本は今大会は東京五輪を見据え、U―21世代で参戦している。リオデジャネイロ五輪予選を兼ねた前回の16年カタール大会は、手倉森ジャパンで臨み、韓国との決勝でFW浅野が2点を決める活躍で3―2で優勝した。

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