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小林弾!川崎F14戦負けなし2差 初Vへ12・2最終節決着

[ 2017年11月30日 05:30 ]

明治安田生命J1リーグ・第33節   川崎F1―0浦和 ( 2017年11月29日    埼玉 )

<川崎F・浦和>勝利し笑顔を見せる(左から)小林、三好、家長、中村
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 明治安田生命J1リーグは29日、第33節未消化分の1試合が行われ、2位の川崎Fが敵地で浦和と対戦し1―0で勝利を収めた。川崎Fの引き分け以下で鹿島の連覇が決まる大一番だったが、前半14分にエースのFW小林悠(30)が右足で決勝弾を決めた。守備陣も粘り強く完封。鹿島との勝ち点差を2に縮め12月2日の最終節での悲願の初タイトルへ望みをつないだ。 

 最後はベンチも総立ちだった。そして試合が終了すると張り詰めた緊張が一気に解け、歓喜の輪が広がった。勝利が絶対条件だった大一番。鬼木監督が「目に見えないプレッシャーがあったのかもしれない」と振り返ったように、重圧からか、川崎Fらしいサッカーは影を潜めた。それでも最後まで集中を切らさず、最重要タスクを遂行し、指揮官も「選手の成長」と喜んだ。

 先制弾を決めたのはやはりエース小林だった。「自分が決めてヒーローになる」。点取り屋の嗅覚は、念じることで研ぎ澄まされてきた。この日も「(得点を)決めること、決めること」と自らに言い聞かせて臨み、前半14分に貴重な決勝弾。家長が右サイドを突破すると右クロスにタイミング良く飛び出し、最後は滑りながら右足で流し込んだ。

 これで今季20得点目。自己最多を更新して大台に乗せた。この日に発表された国内組のみの代表で臨むE―1選手権のメンバー。「今回(名前が)なかったら厳しい」と話していた小林も当然のごとく名を連ね、3月のW杯予選以来9カ月ぶりに復帰を果たした。この試合で早速、実力をアピール。そして、ホームでの大宮との最終戦へ「自分が得点を決めること」とどこまでも力強かった。

 チームはこれで14戦負けなし。右太腿を痛め、左脚で蹴り続けた守護神の鄭成龍(チョン・ソンリョン)は満身創痍(そうい)の状態も、驚異の粘りで完封し、鹿島との勝ち点差を2に縮めた。悲願の初タイトルは他力だが、アジア王者を破って大きなプレッシャーをかけた。この日クラブ最年長出場記録を達成した中村を中心に、大宮を破って吉報を待つ。

 ▼J1優勝争い 最終節(12月2日)まで優勝決定は持ち越された。優勝決定条件は別表の通り。1シーズン34試合制で行われた05〜14年の10シーズンでは、うち8回が最終節に優勝が決定している。第33節の首位チームがそのまま優勝したのは5回。逆転優勝は05年G大阪(前節首位C大阪)、07年鹿島(同浦和)、13年広島(同横浜)の3回ある。09年に首位が鹿島、2位が勝ち点2差で追う川崎Fという今季と全く同じケースでの最終節だったが、ともに勝利して鹿島が逃げ切っているが今回はどうなるか。

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