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ハリル監督“B代表”の成り上がり期待 東京五輪世代から初瀬

[ 2017年11月30日 05:30 ]

E−1選手権に出場する日本代表メンバーを発表するハリルホジッチ監督
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 日本サッカー協会は29日、来月9日に開幕するE―1選手権(旧東アジア杯)に臨む日本代表を発表した。国内組のみの選考で5人が初招集となり、DF初瀬亮(20=G大阪)は20年東京五輪世代で一番乗りを果たした。来年のW杯ロシア大会のメンバー入りへ国内組には最終アピールの場。バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は“B代表”からの成り上がり指令を出した。初戦の北朝鮮戦は9日に味の素スタジアムで行われる。

 新鮮な顔触れが並んだ今回の象徴が、初瀬の抜てきだった。20年東京五輪世代では初のフル代表入り。ハリルホジッチ監督は「守備より攻撃で面白い。サイドバックだけでなく中盤でもプレーできる」とマルチな才能に期待を込めた。

 G大阪では今季18試合出場にとどまるが、今年5月のU―20W杯韓国大会では日本代表として主に右サイドでプレー。サイドバックは酒井宏(マルセイユ)ら海外組の高い壁があるが、両利きのプレースキッカーという希少な存在だ。セットプレーでの得点力不足はハリルジャパンの懸案の一つ。その課題解決の可能性を持つ20歳は「こんな機会は少ない。チャンスを生かせるよう全力でアピールしたい」と語った。

 今回は成り上がりの舞台となる。国際Aマッチ期間外のため欧州組は不参加。クラブW杯に出場するアジア王者の浦和勢、右足負傷のMF山口(C大阪)も出場しない。初瀬を含め5人が初招集されるなど、国内組にチャンスが巡ってきた格好だが、指揮官は「A代表候補へ名乗り出ることを期待している」と言った。“B代表”とあえて序列をつくることで競争心をあおった。

 前回の15年大会(中国・武漢)は2分け1敗の最下位で、東アジアの覇権奪回は最重要課題。複数の布陣や多くの選手をテストする意向の指揮官は、選手のコンディションやコミュニケーション能力にまで目を配るという。「(W杯メンバーの)最終的なリストを作成するには不確定要素が多い。この3試合からたくさんの情報を得られる」と指揮官。生き残りを懸けた国内組の戦いが、いよいよ始まる。

 ◆初瀬 亮(はつせ・りょう)1997年(平9)7月10日生まれの20歳。大阪府岸和田市出身でG大阪のジュニアユース、ユースと昇格し、昨年3月6日の甲府戦でJ1デビュー。昨年J1に5試合、U―23でJ3に15試合出場。U―19、20日本代表。1メートル75、64キロ。利き足は両方。

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