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ハリルJ、W杯前線基地に南部ボルゴグラード浮上 モスクワ&カザニに並び

[ 2017年11月12日 05:30 ]

日本代表・ブラジル戦スタメン組はランニングで軽めの調整
Photo By スポニチ

 日本代表は1―3で完敗した親善試合ブラジル戦から一夜明けた11日、リール市内で同ベルギー戦(14日、ブリュージュ)に向けた練習を行った。10日のW杯アフリカ予選の結果を受け、日本はW杯ロシア大会の抽選で最も格付けの低い第4ポットに入ることが確定。本大会のベースキャンプ候補地にモスクワ、カザニと並び、暑熱対策が可能なボルゴグラードが浮上していることが判明した。

 第4ポットが確定した日本代表が、モスクワの南東約950キロに位置するボルゴグラードをベースキャンプ候補地に挙げていることが判明した。宿泊施設に指定されるオリンピア・カントリーサイド・リゾートの関係者が「日本代表がキャンプを張る可能性があるという話は聞いている」と明かした。

 1次リーグはA〜H8組に分かれるが、第4ポットはD、G、H組に入った場合にボルゴグラードで1試合を行う。大会が開催される6、7月の平均最高気温は約29度でモスクワに比べて5度近く高い。A、F組に入った場合に1試合を行うロストフも緯度が近く同様の気候。暑熱対策、移動負担を考慮すると、A、H組入りの際にボルゴグラードを選ぶ可能性がある。

 モスクワ、モスクワの東約800キロに位置するカザニも有力候補に挙がる。2都市は複数の試合開催都市へのアクセスが良く、選択できる宿泊施設の幅が広いことがメリットだ。日本協会関係者は「ハリルホジッチ監督は移動距離を最も重視している」と説明した。

 14年W杯ブラジル大会では組み合わせ決定前にベースキャンプ地を決めて、1次リーグ敗退。移動負担、暑熱対策に失敗したことも惨敗の一因になった。日本協会の田嶋会長は「抽選でどこになるかによって気候なども考えてやらなきゃいけない。抽選が終わらないと決められない」と説明。4年前の反省を生かして、12月1日にモスクワで開催される抽選会後に最終結論を出すことになる。

 ▽ボルゴグラード ボルガ川西岸に南北80キロにわたり広がる都市。ボルゴグラード州の州都で人口は約101万人。面積約860平方キロ、標高は80メートル。日本との時差はモスクワと同じマイナス6時間。61年まではスターリングラードと呼ばれた。世界最大級の像としてギネス世界記録に認定される約57メートルのレーニン像が有名。

 【過去の主なキャンプ地】

 ▼98年フランス大会 最初にニヨンで合宿。ここでメンバーが25人から22人に絞り込まれ、カズらが外れる。その後に温泉町エクスレバンで直前合宿

 ▼02年日韓大会 自国開催とあって静岡県袋井市でキャンプを張る。宿舎は日本旅館「葛城北の丸」で庭園などもあり、世間から完全隔離された

 ▼06年ドイツ大会 ドイツ西部に位置するボンでジーコジャパンは合宿。環境面に加え、1次リーグの開催地にバス移動できる利点などが考慮された

 ▼10年南アフリカ大会 スイスで事前合宿をした後、西ケープ州の都市ジョージに拠点を置く。宿舎は広大な敷地を誇り、ゴルフ場などを選手は散歩した

 ▼14年ブラジル大会 米国フロリダ州で事前合宿をし、その後にサンパウロ州のイトゥへ移動。ここをベースキャンプとし試合会場には空路で行き来した

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