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槙野、ブラジルから4159日ぶり弾「まだ死んでないところ見せたかった」

[ 2017年11月11日 06:45 ]

後半、ゴールを決め雄叫びを上げる槙野
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 日本代表はフランス・リールで10日、ブラジル代表と国際親善試合を行い、1―3で敗れた。前半10分にFWネイマール(25=パリSG)にPKを決められるなど、3失点。後半17分、DF槙野智章(30=浦和)のゴールで対ブラジル11年ぶりの1点を返すのがやっとだった。

 長い沈黙を破った。0―3の後半17分。井手口の左CKに、ファーサイドで構えた槙野が反応。体をぶつけてきたジェメルソンに競り勝ち、こん身のヘッドを叩き込んだ。「0―3で終われない。まだ死んでないところを見せたかった」。対ブラジル戦の得点は06年6月22日、W杯ドイツ大会の玉田圭司以来、387分ぶり。日数に換算すれば11年以上、4159日ぶりにブラジルの堅いゴールをこじ開けた。

 予習は完璧だった。ミーティングでブラジルのセットプレーの映像を何度も繰り返し見ていたから、体が自然に反応した。「僕が飛び込んだところがルーズになるのは分かっていた」と狙い通りの得点だったことを明かした。自身Aマッチ約2年半ぶりのゴールだけでなく、左右へ的確なロングパスを散らすなどDFながら攻撃面でも存在感を発揮した。

 夏以降、新たに高地トレを導入した。標高3000メートルと同じ低酸素状態の空間で約30分間、走り込んできた。オフにはアレルギー物質も徹底調査した。「寝覚めが悪くなる」など少しでもパフォーマンスに影響が出やすい物質を特定した。練習中も率先してチームの雰囲気づくりに努めるムードメーカーだがストイックにサッカーと向き合ってきた。

 ただ、3失点の守備については「もう少しやれた」と納得はしていない。「ブラジルは質が高く名前のある選手が多い。1枚はがされた時にどう守るかという点は反省が残った」と振り返った。それでも3戦連続の先発で、得点は15年6月のイラク戦以来。力の差こそ見せつけられたが、一矢報いた歴史的ゴールは大きな収穫だった。

 ≪11年ぶり通算5点目≫DF槙野が後半17分にヘディングでゴールを決めた。ブラジルからの得点は95年福田、05年中村俊と大黒、06年玉田に次いで11年ぶり通算5点目。これまでは右足2点(福田、大黒)左足2点(中村俊、玉田)でヘッドは初めてだ。

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