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メッシ神ハット!アルゼンチン救った 崖っ縁6位から逆転W杯

[ 2017年10月12日 05:30 ]

W杯南米予選   アルゼンチン3―1エクアドル ( 2017年10月10日 )

<アルゼンチン・エクアドル>前半18分、決勝ゴールを決めディマリア(右)らイレブンに祝福されるメッシ(左上)
Photo By AP

 18年W杯ロシア大会の各大陸予選は10日、各地で最終節が行われ、南米でアルゼンチン、ウルグアイ、コロンビアが本大会進出を決めた。前節6位のアルゼンチンはFWリオネル・メッシ(30=バルセロナ)のハットトリックで3―1とエクアドルに逆転勝ちし、勝ち点28の3位で12大会連続17度目の出場。欧州はA組フランス、B組ポルトガルがそれぞれ1位で突破決定。北中米カリブ海ではパナマが初出場を決めた。11月にホーム&アウェー方式で行われる大陸間プレーオフはペルー―ニュージーランド、ホンジュラス―オーストラリアの対戦となった。

 アルゼンチン代表で、メッシがこれほど喜んだことはあっただろうか。予選敗退の危機を救ったエースは、同僚と歌いながらピッチを跳びはねた。昨年11月以来続けてきた取材拒否を解き「もしアルゼンチンがW杯でプレーしなかったらクレージーだった。目標を達成できたことを神に感謝したい」と語った。

 引き分け以下なら敗退の可能性がある大一番。地元紙オレ(電子版)が「神の域」と表現したプレーで、W杯予選自身初のハットトリックを達成した。開始1分に先制されたが「幸運にもすぐ反撃できて、逆転できた」と前半11分に左折り返しをアウトサイドで合わせ、相手GKの股下を抜く同点ゴール。同18分にはドリブル突破から豪快なミドル弾を蹴り込んだ。後半17分には相手GKの頭上を越える鮮やかな浮き球シュートと、全て黄金の左足で決めた。

 決戦の地キトは標高2850メートルの高地。アルゼンチンはW杯予選で過去5回乗り込んで1勝1分け3敗という鬼門だったが、本気になったスーパースターには関係なかった。イグアイン(ユベントス)は不調で招集外、アグエロ(マンチェスターC)は先月末に交通事故で負傷離脱と前線の相棒が不在の中で孤軍奮闘。今予選でチーム19得点のうち7得点2アシストをマークし、得点した5試合は全て勝利。一方で不在の8試合はわずか1勝(4分け3敗)と、10番の存在感は傑出していた。

 14年W杯、15、16年の南米選手権は全て準優勝。「もう十分トライした」と一度は代表引退を表明したが「国への愛、代表ユニホームへの愛が大きすぎた」と昨年8月に復帰し、国民に歓喜をもたらした。サンパオリ監督は「幸運にも世界最高の選手はアルゼンチン人だった」と賛辞を惜しまなかったが「全てをメッシに依存しないようにしたい」と来年の本大会に向けての課題も口にした。

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