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アイスランド、史上最少人口W杯! 新宿区と同程度、33万人の島国歓喜

[ 2017年10月11日 05:30 ]

バイキング・クラップで喜ぶアイスランド代表の選手たち(AP)
Photo By AP

 18年W杯ロシア大会の欧州予選は9日、各地で最終節の9試合が行われ、I組はアイスランドがコソボを2―0で破り、勝ち点22の1位で初出場を決めた。クロアチアが同20で2位となり、プレーオフに進出。D組はセルビアがジョージアを1―0で下し、勝ち点21で2大会ぶりの出場決定。アイルランドがウェールズを1―0で破り同19の2位となり、プレーオフに回った。 W杯欧州予選

 北大西洋の小さな島国アイスランドが悲願のW杯切符をつかんだ。昨年の欧州選手権で有名になった「バイキング・クラップ」で、イレブンは地元ファンと一体となった手拍子で歓喜。ハルグリムソン監督は「言葉が見つからない。成し遂げたことを誇りに思う」と感激の面持ちだった。

 背番号10のエースが“W杯決定弾”を決めた。プレミアリーグのエバートンで活躍するMFのG・シグルドソンが前半40分に先制ゴール。ゴール前中央で左足の切り返しで1人をかわし、右足でネットを揺らした。今予選チーム最多の4得点目で攻撃をけん引した。

 アイスランドの総人口は約33万人で、W杯出場国で史上最少。過去最少はトリニダード・トバゴの約130万人だった。日本の47都道府県で最少の鳥取県(約57万人)よりも少なく、東京都新宿区と同程度の人口の小国が、クロアチア、トルコを上回って1位突破。特にクロアチアには14年W杯予選のプレーオフで敗れて、あと一歩で涙をのんだだけに、リベンジに成功した。

 アイスランド協会は90年代後半から室内練習場を全国に建設し、冬でも練習できる環境を整備。さらにUEFAライセンスを持った指導者を増やして幼少から指導させるなど、長期的に育成に注力してきた成果が花開いた。初出場した昨年の欧州選手権でイングランドを破って8強入り。W杯予選でも球際の激しさと終盤も落ちない運動量は健在だ。指揮官は「我々は欧州代表としてW杯に行く。大きな国を倒すために一丸で戦う。それが、自分たちの唯一の道だ」と、ロシアでの戦いを思い描いた。

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