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日本代表DF昌子が語る「世界との差」と「W杯へ必要なもの」

[ 2017年10月1日 14:50 ]

9月7日、鹿島の練習場でジョギングする昌子
Photo By スポニチ

 親善試合ニュージーランド戦(6日、豊田)、ハイチ戦(10日、日産)に向けて、愛知県内で行われるサッカー日本代表の合宿は、1日から始まった。約1カ月前。W杯アジア最終予選サウジアラビア戦の帰国から間もない9月7日の午前中、日本代表DF昌子源(24)の姿は鹿島の練習場にあった。「(眠くて)目がショボショボしてた」らしいが、駆け抜ける足取りは軽い。時折、スピードも上がった。曇り空の下、チームメートが練習する傍らを颯爽(さっそう)とジョギングしていた。

 敵地でのサウジアラビア戦を終え、羽田空港に着いたのは6日の深夜11時ごろ。7日午前1時半頃に茨城県の自宅に帰宅した。つかの間の休息を取り、午前6時には起床。「時差(ぼけ解消)は動いて汗かいた方がいいし、日本の時間で普段やっている行動をしようと思って」。鹿島の大岩剛監督からの「自由にしていいよ」という“休養許可”を返上して、グラウンドに立っていた。

 日本代表は8月31日のオーストラリア戦でW杯出場を決めた。6月のイラク戦から昌子は重要なアジア最終予選で連続して先発に入り、出場決定に貢献した。はたから見れば、主力として定着したかのように見える。ところが、本人はそう思っていないらしい。「最近出ているからといって、レギュラーかと言えば、そうではない」。最終予選帰国直後から「(柏の)中山くん、中谷くん、(鹿島で同僚の)なお(植田)もそうやし、(神戸の)岩波くんも。俺より若いセンターバックはおるし、ウカウカできない」と強調していた。

 一方で、世界との差についても語っていた。「(8月31日の)フランスとオランダの試合を見たけど、フランスのボレーを決めた人(トマ・レマル)も(井手口)陽介と同い年(21歳)らしいし。(同試合で代表初得点の)ムバッペは18歳。21歳と18歳よ。考えられんと思って。世界ではこんなのざら。若い世代が主力を張っている。(オーストラリア戦で追加点を決めた)陽介みたいな世代が“出てきた”と書かれる自体で、日本は遅いよね」と話していた。

 W杯本大会までは約8カ月。それまでに高めたいものは「メンタル」だという。アジア最終予選で、日本はオーストラリアよりもサウジアラビアよりもボール保持率が下回った。本大会で強豪国と対戦する場合、ボールを持つ時間はより少なくなることが予想される。「そこで何が大事かというと、我慢強さ、忍耐強さ。それが一番求められるポジションは間違いなくセンターバック。たとえ周りにほころびがあっても、センターバックさえどっしりしていたら補える。そういう“存在感”を身につけていきたい」。ニュージーランド、ハイチとの戦いも、本番までの貴重な実戦の場。夢舞台へ、集中を高めていく。(波多野詩菜)

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2017年10月1日のニュース