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鹿島4発“王者の底力”中村V弾で浦和撃破 金崎2発に土居弾も

[ 2017年9月21日 05:30 ]

天皇杯4回戦   鹿島4―2浦和 ( 2017年9月20日    熊谷陸 )

後半、ゴールを決めた鹿島・中村
Photo By スポニチ

 天皇杯は4回戦が各地で行われ、連覇を目指す鹿島は浦和を4―2で下して2年連続8強入りを決めた。2―2の後半29分に、MF中村充孝(27)が決勝点をマーク。27歳初ゴールで白星へ導いた。

 失いかけた流れを引き戻したのは、MF中村だった。2―0から2―2に追いつかれて迎えた後半29分。スローインからの流れで、MF土居のパスを中央で受けた。「今までは(ボールを)止めて考えるプレーが多いけど、自然にダイレクトで打てて良かった」。右足を振り抜くと、ボールはGKに当たった後に左のポストを直撃。はね返って右のネットを揺らした。渾身(こんしん)の力を込めて右の拳を握った。

 一筋縄ではいかない試合だった。前半7分、中村はMF土居からスルーパスを受け、FW金崎の先制点をアシスト。チームは金崎のPKでさらに1点を追加しながら、同点に追いつかれた。「スペースもあったし、突き放せる自信はあった。相手に勢いがあったのは前だけで、後ろはぬるいと思った」。ベストメンバーの鹿島と対照的に、浦和が戦力を落としてきたことも発奮材料だった。突破することだけを考えてボールを追い続けた先に、ゴールが生まれた。

 13日に27歳の誕生日を迎えたばかり。欲しい“プレゼント”を問われると「もっともっと(サッカーが)うまくなりたい、それだけ」と答えた。7月22日、チームはスペインの強豪セビリアと試合を実施。相手とのコンタクト時に日本人は手を使うことが多いが、セビリアの選手は臀部(でんぶ)を使うことが多かった。細部の違いに気がつくと、個人用に試合のDVDも焼いてもらい、映像を見返して研究した。

 飽くなき向上心が決勝点につながった。発熱して試合2日前の練習を休みながら、PKを含む2得点と活躍したFW金崎からも「今日は充孝(中村)のおかげや!」と声を掛けられた。27歳初ゴールが、連覇への布石に。熊谷には「アツタカ」コールが何度も鳴り響いた。

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2017年9月21日のニュース