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中島2発!まさに“翼くん”ポルトガル移籍後初ゴールに賛辞

[ 2017年9月20日 05:30 ]

フェイレンセ戦でゴールを決めイレブンの祝福を受ける中島翔哉(中央奥)
Photo By ゲッティ=共同

 今夏、ポルトガル1部ポルティモネンセに期限付き移籍したリオデジャネイロ五輪代表のMF中島翔哉(23)が18日、リーグ戦出場2戦目となったフェイレンセ戦にフル出場。移籍後初ゴールを含む2得点をマークし、2―1の勝利に導いた。地元紙では「翼くん」と評されるなど、鮮烈な本拠地デビューとなった。

 まさに“翼くん”のような、テクニカルなゴールだった。前半12分、左サイドを突破しながらパスを受ける。角度のないエリアから左足を振り抜くとボールは相手DFに当たり、ゴール右に吸い込まれた。記念すべき移籍後初ゴール。味方選手からもみくちゃにされ、満面の笑みがはじけた。

 ゴールショーは止まらない。7分後の同19分。元鹿島のファブリシオからスルーパスを引き出すと右足アウトサイドで浮かせた技ありの一撃。相手GKの上を越え、追加点を決めた。入団会見で「攻撃的で自分のスタイルに合っている」と話していたが、水を得た魚のような活躍だった。

 地元メディアは「(キャプテン)翼とは君のことか?魔法使いのようだ」「“忍者”がポルティモネンセに勝利をもたらす」などと表現。オリベイラ監督も「革新的。とても速く技術も卓越している。喜ばしいサプライズ。リーグに衝撃をもたらすかもしれない」と賛辞を惜しまなかった。

 16年リオ五輪で背番号10を背負い、今季もFC東京の攻撃をけん引。今夏、元浦和のポンテ氏(テクニカルダイレクター)の目に留まり、ポルティモネンセに加入した。当然、来年のW杯ロシア大会を見据えての欧州挑戦だ。さっそく強烈なインパクトを残した中島は、ハリルジャパンの秘密兵器になる可能性を秘めている。

 ▽ポルトガルリーグ 1934年創設。1部の正式名称はプリメイラ・リーガ。18チームによるホーム&アウェーの総当たり方式で争われ、上位3チームには翌シーズンの欧州CL出場権が、4、5位には欧州リーグの出場権が与えられる。17、18位が2部に自動降格。16〜17年シーズンはベンフィカが4連覇で通算36回目の優勝を達成した。なお、ベンフィカ、スポルティング、ポルトの3強とボアビスタ、ベレネンセスの5クラブしかリーグ優勝していない。ポルティモネンセは昨季2部で優勝し、7季ぶりに1部に昇格。

 ◆中島翔哉(なかじま・しょうや)☆生まれとサイズ 1994年(平6)8月23日、東京都八王子生まれの23歳。1メートル64、64キロ。利き足は右。

 ☆競技歴 6歳時に始める。04年に東京Vの下部組織に加入、12年からトップ登録。14年のJ2富山への期限付き移籍を経て同8月にFC東京復帰。23歳の誕生日の17年8月23日にポルティモネンセへの期限付き移籍と一般女性との結婚を発表。

 ☆リオ五輪 予選などを含め手倉森ジャパン最多の19得点。身長1メートル64は五輪が原則U―23世代で出場する現行制度となってから日本人としては最小兵。

 ☆性格 練習の虫。東京Vユース時代は他の年代にも交じって練習した。シュート時に上げる左腕の肩甲骨の可動域など細部までこだわり、とりわけ左45度からのシュートを猛特訓していた。

 ☆愛犬家 小さい頃は飼い犬相手にドリブル練習し、夜は犬と布団に入りボールを抱いて寝ていた。

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