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浦和奇跡4強!4発逆転 第1戦1―3から“J対決”制した

[ 2017年9月14日 05:30 ]

ACL決勝T準々決勝・第2戦   浦和4―1川崎F ( 2017年9月13日    埼玉 )

<浦和・川崎F>後半、浦和・高木がゴールを決め(右から)興梠、槙野らと喜ぶ
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 ACL準々決勝の第2戦1試合が13日に行われ、浦和が川崎Fを4―1で下し、2戦合計5―4として08年以来の4強入りを決めた。9月27日、10月18日の準決勝では1次リーグでも対戦した上海上港(中国)と対戦する。第1戦に1―3で敗れた浦和は前半に先制点を献上。しかしFW興梠慎三(31)が前半35分、ACL日本人最多記録を更新する18得点目となる同点ゴールで反撃。直後に退場者を出した川崎Fを押し込み、後半に3得点。2戦合計で逆転した。

 「奇跡の逆転劇」を完結させるループ弾がGKの頭上を越えた。後半41分。高木の左足が森脇のクロスを捉えた。「正直、100%狙ったとは言い切れない」。完璧な当たりではなかったが、それが奏功した。第1戦(1―3)から2戦合計で逆転に導く4点目。ゴール裏は「We are Reds」の大合唱だ。高木は「今までで一番気持ち良かった」と全身で浴びた。

 中盤には「浦和の太陽」が戻ってきた。8月23日の第1戦のアップ中に左脚付け根部分を肉離れした。「爆弾を抱えてる。でも、ここに間に合わせるよう準備してきた」と柏木。練習ではセットプレーのキックを3本蹴っただけで5戦ぶりの公式戦ピッチに立った。強行出場だった。1―1の後半25分にCKでズラタンのヘッド弾を、同39分には縦パスでラファエル・シルバのゴールを立て続けにアシスト。高木の4点目の起点にもなった。2アシストを含む3得点に絡みマン・オブ・ザ・マッチに輝いた。

 前半19分に“致命傷”とも言える先制点を奪われ、90分間で勝つためには4点が必要になった。選手の脳裏に浮かんだのは出場停止の武藤、右膝痛を抱える宇賀神が、前日にスタッフらとともに早朝のJR浦和駅前で試合告知のチラシ配りに汗を流していた姿。「ピッチ外でも戦ってくれた」と槙野。下を向く者など一人もいなかった。

 準決勝はブラジル代表のオスカル、フッキらを擁する上海上港と激突する。1次リーグでは1勝1敗。槙野が「第1戦が大事。アウェーゴールを奪ってきたい」と言えば、西川は「クラブW杯に出場して(北中米代表パチューカの)本田選手と対戦したい」と話す。10年ぶりのアジア制覇へ、強いレッズが帰ってきた。

 《2戦連続の逆転勝利は史上初》ホーム&アウェーで施行された決勝トーナメントで、第1戦の2点ビハインドをはね返し逆転勝利したのは今回の浦和が6回目。浦和は決勝トーナメント1回戦・済州戦でもアウェー0―2→ホーム3―0で逆転。最大逆転差勝利を2回、それも2戦連続は史上初だ。前半19分に川崎Fに先制されたがこの時点で3点ビハインド。第2戦で瞬間的にでも3点を追うチームが逆転したケースは過去になく、「ACL史上最大の逆転劇」となった。

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