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あのときの楽しいサッカーが復活した

永井秀樹氏はゴールを決め笑顔を見せる
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【大西純一の真相・深層】元東京VのMF永井秀樹さんの引退試合が8月14日に、味の素フィールド西が丘で開催され、読売クラブのチームメート、ラモス瑠偉さん、三浦知良、武田修宏さん、藤吉信次さん、前園真聖さんらが出場。サッカーの面白さを思い出させてくれた。この試合を見た人は全員「サッカーは面白い」と感じたはずだ。

 ラモスさん、カズ、永井さんらの絶妙のパスワークはスタンドの観衆をくぎ付けにした。目を閉じていても味方がどこにいるかわかっているようなあうんの呼吸でパスが回る。ヒールキックやダイレクトをふんだんに使ったワンツー、「ここを通すか」というスルーパスなど、手品のようにボールがつながる。ボールがこぼれてくるところに必ずいる武田さんの嗅覚もさすがだ。今のJリーグとは明らかに違う面白さがある。

 近年のサッカーはあらかじめ監督が指示した決め事をベースに戦うことが多い。「相手がこう来るから、このように攻めろ」「相手のここが弱いから、こう攻めろ」といった感じ。「ドリブルは相手に奪われる確率が高いのでパスを」「狭いところに無理にパスを出すより、確実につなげ」というのがセオリーだ。その分、選手が自由にやる場面が少なく、さらにリスクを伴うアクロバティックなプレーもベンチからは嫌な顔をされる。

 読売クラブ時代は、監督が指示を出しても選手が勝手に戦い方を変えてしまうことがあり、黙認されていた。ラモスさんにボールを集めてそこからカズや武田さんに展開していき、あとは個人の能力で決める――という楽しいサッカーの時代だった。

 だからこそスタンドに客が来たし、ファンが集まった。確実に勝つためには規律も必要だし、個人の力だけでは勝てないことはわかっている。だが、プロは観客を喜ばせることも必要だ。「全部」とはいわないが、彼らのように「ハーモニー」を醸し出すサッカーもあっていいと思う。

 今から50〜60年前に長嶋茂雄さんのダイナミックなプレーや王貞治さんのホームランに魅了されてプロ野球ファンになった子どもたちが多かったように、ラモスさんやカズ、武田さんのプレーにあこがれてサッカーファンになった人も多かった。サッカーの楽しさを未来につなぐためにも、堅いサッカーより、読売クラブのサッカーを復活させてほしいと思う。

[ 2017年8月25日 11:00 ]

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