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ポドルスキ2発!“翼くんスパイク”履き衝撃Jデビュー

[ 2017年7月30日 05:30 ]

明治安田生命J1第19節   神戸3―1大宮 ( 2017年7月29日    ノエスタ )

<神戸・大宮>後半、ポドルスキは先制ゴールを決め、チームメートから祝福される
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 衝撃デビューだ。神戸の元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(32)が29日、Jリーグ初出場のホーム大宮戦でいきなり2得点を挙げた。2トップの一角としてフル出場し、後半4分に得意の左足、同17分にヘッドで2ゴール。3―1で勝利し、チームの2連勝に貢献した。

 本物の決定力に脱帽するしかない。期待され、注目を集めたデビュー戦で2ゴール。14年W杯ブラジル大会優勝など、世界の頂点を極めたポドルスキも最高の船出に興奮していた。

 「最初の試合で2点も決められるなんて、言葉にできないくらいのうれしさだよ」

 世界中でドラマを演出してきた左足が再び熱狂を呼んだ。後半4分、FW渡辺のシュートのはね返りを拾ったMF松下からパスを受けた。次の瞬間、体を反転させて利き足を振り切った。鋭いカーブを描き、ボールはゴールマウスへ吸い込まれた。代名詞の左足ミドル弾で先制。追い付かれた直後の17分にはMF大森のクロスを的確に頭で決めた。「日本のDFは身長が低いので、それが有利に働いたのかも」と事もなげに振り返った。

 愛読するサッカー漫画「キャプテン翼」の主人公の大空翼、「自分のような選手」と言うストライカーの日向小次郎がデザインされた水色のスパイクでこの日のデビュー戦に臨んだ。だが、前半は気温が30度近くで、湿度は80%を超えた日本特有の蒸し暑さにも苦しんで、見せ場は44分のFKだけ。ハーフタイムでスパイクを白の無地に履き替えた。ポイントの位置も違う“勝負靴”。本気を出す合図だった。

 適応力も超一流の証明だ。1アシストを記録した22日の仙台とのプレシーズンマッチとは違い、中盤まで下がってボールを要求する場面は少なく、前線でチャンスを待った。ネルシーニョ監督の戦術を忠実に実行した上で結果を残すのは、年俸5億円にふさわしい働きだ。開幕直後には首位を走りながらも、前半戦を11位ターンと失速したチームに舞い降りた救世主。ワールドクラスの実力を見せつけた背番号10は「プレッシャーはあるけど、チームの力になりたい」と頼もしかった。

 ◆ルーカス・ポドルスキ 1985年6月4日生まれの32歳。ポーランド出身のポーランド系ドイツ人。2003年にケルンのトップに昇格し、バイエルンMやアーセナル、インテル・ミラノでプレー。15年7月にガラタサライへ完全移籍。ドイツ代表では06年ドイツ大会からW杯に3度出場。1メートル82、83キロ。利き足は左。

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