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本田「世界平和のピース」パチューカ入団会見“KSK”劇場

[ 2017年7月20日 05:30 ]

マルティネス会長(左)から02番のユニホームを手渡された本田は、2人でピースサインをする
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 メキシコの名門パチューカに電撃移籍した日本代表FW本田圭佑(31)が18日(日本時間19日)、クラブの新体制発表会に臨んだ。背番号は攻撃的選手としては異例の「2」に決定。1年契約で年俸はリーグ最高クラスの推定約400万ドル(約4億5000万円)とみられる。約1000人のファンの前でユニホーム姿を披露し、スペイン語でのスピーチも行った。23日(同24日)に行われるUNAMとの開幕戦でのデビューを目指す。

 サプライズ満載の本田劇場だった。約1000人が沸いた新加入選手紹介。大トリで登壇した本田にマルティネス会長が手渡したのは攻撃的な選手では異例の背番号「02」のユニホーム。VVVフェンロ、ACミランでつけた10番、日本代表での4番でもない。1桁の背番号には「0」をつけるクラブの伝統で表記は「02」だが、攻撃的な選手としては異例の2番をつけることになった。

 「ずっと僕は世界の子供たちにサッカーを教えたりして、世界の輪、世界平和みたいなものをずっと夢見ている部分もある。2は、そのままピース(サイン)という意味。その意味をつなげた」。そう明かしたように、同会長と2人でピースサインをつくっておどけてみせた。新戦闘服に刻まれた登録名も、自身が立ち上げたライフスタイルブランドと同じ「KSK」。スペイン語でのスピーチもこなすなど異例ずくめの演出で、ファンの心をわしづかみにした。

 新天地での契約年数は1年。自らが集大成と位置づける来年のW杯ロシア大会への覚悟がにじむ。「幹部のパッション(情熱)がうれしかった」と言う一方で「ショートターム(短期間)の戦略的な移籍」と本心を明かす。「サッカーキャリアの点においては、この1年しか見ていない。先が長くないことは自分自身で分かっている」。現役引退の足音が近づいているからこそ“らしさ”を取り戻す必要性を実感。欧州にしがみつこうとしていた自分を見つめ「守りに入っている自分が嫌になった」。飽くなき挑戦心を貫き、「我が家」と呼ぶトップ下で再起を懸ける。

 20日には就労ビザ取得の関係でチームを離れるが、本田はあくまでも23日の開幕戦デビューを目指す。「(監督が)特別扱いすることなく、レギュラー争いから始まる。それが逆に刺激的」。本田の新天地での挑戦が幕を開けた。

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