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“イズム”注入で神戸を変えるか…ポドルスキに期待する“ジーコの道”

[ 2017年7月14日 10:30 ]

8日の仙台戦でサポーターにあいさつする神戸のポドルスキ
Photo By スポニチ

 神戸に元ドイツ代表主将のMFポドルスキが入団した。7月29日の大宮戦でデビューする可能性が高いが、ジーコのように神戸を変えられるか注目だ。

 ジーコはJリーグ開幕が決まった直後の1991年に鹿島の前身の住友金属に入団。日本リーグ2部からの参加で戦力面が懸念されていたが、J初年度の第1ステージでいきなり優勝した。

 ジーコは82年W杯スペイン大会でブラジル代表の「黄金のカルテット」の一角として活躍し、世界的なスーパースターとして名声を築いた。所属チームのフラメンゴでも主将としてチームを何度も優勝に導いた。89年に一度は現役を引退し、90年にスポーツ大臣に就任したが、1年で退任し、現役復帰して来日した。

 鹿島では「プロとは何か」をチームメートに教え、「どうふるまうか」「どう練習するか」の手本を示した。練習では常に「試合で勝つこと」を意識して全力でトレーニングした。ピッチ外でも節制して、ベストパフォーマンスが出せるようにしていた。それを鹿島の選手は自然に吸収し、変わっていった。当時、宮本征勝監督に「プロになって何が一番変わったか」と聞いた事がある。宮本監督は「たばこを吸う選手が少なくなった」と選手の変化の兆しを感じ取っていたが、結果が出るのは早かった。「ジーコイズム」はジーコが退団した後もチームにDNAとして残り、気がつけば24年間で19冠を獲得。Jリーグを代表するチームになっていた。

 ポドルスキも実績は申し分ない。おそらく神戸の選手は彼の一挙手一投足を見て、影響されていく。そして、ちょっとしたことでも「こうすれば勝てる」ということが伝わっていけば、チームは間違いなく変わっていく。監督が何度も言う以上にピッチ上で彼がやってみせれば効果は大きい。神戸が初のタイトルを手にすることができるかどうかは、ポドルスキに懸かっていると思う。 (記者コラム)

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2017年7月14日のニュース