×

4年間で警告わずか2度…鉄人・中沢の信条「DFは交代枠を使わない」

[ 2017年6月28日 10:50 ]

25日の神戸戦で139試合連続フル出場を達成し、歓喜のシャワーを浴びる横浜DF中沢
Photo By スポニチ

 横浜のDF中沢佑二が25日の神戸戦でフィールドプレーヤーとしては浦和のMF阿部に並ぶ歴代1位の139試合連続フル出場の記録を達成した。

 今季はここまで大きな記録を立て続けに打ち立てている。5月27日の清水戦でJ1通算550試合出場に到達。同631試合のGK楢崎(J2名古屋)に次ぐ史上2人目で、フィールドプレーヤーでは初の快挙だった。そして、今度は連続フル出場の歴代1位に並んだ。7月1日の大宮戦では単独1位の140試合連続フル出場の偉業が見られることになる。

 連続フル出場が始まった13年7月6日の大分戦から4年間で受けた警告はわずかに2度。ゴール前で体を張り、相手FWとの接触も多いCBとしては異例の数字と言える。クリーンなプレーの根底には「DFとGKは“交代枠1”を使っちゃいけない」という信念がある。警告に限らない。負傷交代もしたくない。「無謀な守備をして交代というのは避けたいし、足もつっちゃいけない」。DFは90分間戦い続けるポジションだという。簡単なことではない。だがそれが、鉄人の信条だ。

 「基本的に90分走り続ける体力は持たないと」。シーズン中にも行われるインターバル走では一回り以上も年齢の離れた若手に混じり「きついよ〜!」と声をあげながらも、集団から後れることは決してない。今年2月に39歳の誕生日を迎えた。「体があっちこっち痛い。居残りでのランニングもあまりできていない。毎日不安ではいますよ。もっとやりたい」と日課の居残り練習を切り上げざるを得ない日もある。それでも、コンディションを保てるように回復のための交代浴やマッサージなど日々のケアは欠かさない。

 現在、チームは公式戦4連勝中だが、そのすべてを完封勝利で飾っている。「自分のところでやられたくないし、やらせたくない。自分がピッチに立っている意味はそこ。経験とかじゃない」。最終ラインを司る鉄人の信念が伝統クラブを支えている。 (記者コラム)

続きを表示

2017年6月28日のニュース