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“7部チーム”いわきFCがJ1札幌粉砕!天皇杯恒例ジャイキリ

[ 2017年6月22日 05:30 ]

天皇杯2回戦   いわきFC5―2札幌 ( 2017年6月21日    札幌厚別 )

<いわきFC・札幌>勝利し、サポーターの声援に応える平岡(中央)らいわきFCイレブン
Photo By 共同

 “7部”チームがJ1を食った。各地で32試合が行われ、J1から数えて7番目のカテゴリーとなる福島県1部のいわきFCが延長の末、札幌を5―2で下す波乱を起こした。初戦となったJ1勢では札幌のほか、FC東京、仙台、甲府が姿を消した。連覇を狙う鹿島や前回準優勝の川崎Fなどは順当勝ち。3回戦は7月12日に実施される。

 驚異の粘り強さで終わって見ればJ1相手に大差をつけた。120分の死闘は5―2。田村監督は「番狂わせじゃない。うちのチームは延長でも足が止まらずに前に行く力があった」と胸を張った。

 7部に相当する福島県1部リーグのいわきFCが大金星だ。札幌に2度追い付かれる展開を延長で振り切った。将来のJリーグ入りを目指す初出場チームの快挙。指揮官の「おまえたちは厳しい練習も、仕事もこなしている。やれる」との激励に選手が応えた。

 後半終了間際に同点とされても士気が落ちなかった。監督は「これから午前練習後の仕事をやるようなものだ」と送り出すと、札幌を球際や運動量で圧倒。この日2点目を決めたMF金大生が「向こうは最後疲れていたと思うが、自分たちはどんどんやっていこうと意識していた」と語ったように、延長前半にPKで勝ち越し、後半には2点を追加した。

 スポーツブランド「アンダーアーマー」を展開する株式会社ドームの後押しを受け、フロントにも湘南で社長などを歴任した大倉智氏らがそろう。選手は同社関連施設で働くアマチュアだが、ジムなどの設備は充実しており、トレーニング内容や栄養面も管理される。大倉氏が「J1トップクラス」と自負する環境だ。

 県代表決定戦ではJ3の福島を破った。大倉氏が「自分たちの現在地が分かる試合」と位置づけた一戦を制し、ダークホースに名乗りを上げた。

 《12年今治以来の快挙》天皇杯全国大会に初出場の福島県リーグ1部のいわきFCが延長戦の末にJ1札幌に5―2で勝利。初出場チームがJ1クラブに勝利したのは12年FC今治(愛媛)以来(2回戦・○2―1広島)史上2チーム目。

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