×

久保Vアシスト!15歳鮮烈世界デビュー 途中出場で堂安弾演出

[ 2017年5月22日 05:30 ]

U-20W杯韓国大会1次リーグD組   日本2―1南アフリカ ( 2017年5月21日    水原 )

<日本・南アフリカ>後半、勝ち越しゴールの堂安(中)と喜ぶ久保(右)。左は初瀬
Photo By スポニチ

 1次リーグ第1戦が行われ、D組の日本は南アフリカに2―1で逆転勝ちした。1―1の後半14分から途中出場したチーム最年少のFW久保建英(15=FC東京U―18)が、同27分にMF堂安律(18=G大阪)の決勝点をアシスト。スーパーサブとして白星スタートに貢献した。D組首位に立った日本は、中2日で24日にウルグアイとの第2戦(水原)に臨む。

 流れを変えるどころか勝負を決めた。1―1の後半14分、MF三好に代わってピッチに入った久保は、ファーストプレーでFW小川へ鮮やかなスルーパス。一気にギアを入れ、迎えた同27分だった。ペナルティーエリア内で堂安のパスを受けると、左足で絶妙な折り返しのパス。これを堂安が蹴り込み、日本に白星発進をもたらす勝ち越しゴールが生まれた。

 「(堂安のパスが)ボールが伸びた分、中を見る余裕があった。相手に日本語が通じないのもあって、堂安選手から“後ろ”という言葉が聞こえたので。思ったより緊張しなかったです」。初めての世界大会で南アフリカには5歳年上の選手もいたが、ハンデなどみじんも感じさせなかった。

 緊張感が漂った大会の初戦。前半7分に失点する最悪の立ち上がりだった。0―1のまま迎えた後半3分、小川のゴールで同点に追い付いた。そして内山篤監督は満を持して最高のカードを切った。「ジョーカー」としての役割を果たした久保は、試合後に先輩たちから祝福を受けた。

 取材エリアに現れた15歳は冷静に課題も分析した。積極的にボールを受け、軽快なパスで攻撃に変化をつけたが、最前線に出ることは少なくシュート0本。自信のある得点力を発揮することはできず、「下がってボールを受けた分、シュートを打てなかった。次は自分から積極的にシュートを狙っていきたい」と反省も忘れなかった。

 白星スタートでD組の首位に立った。内山監督は「交代選手がうまく機能した」とし、久保については「チャンスメークもシュートも、クオリティーの高い選手。非常にいい経験になった。次につながる」と冗舌だった。次は中2日でのウルグアイ戦。南米王者を相手にこの勢いで連勝を狙う。

 ≪年少16位大会出場≫この日が15歳351日のFW久保が後半14分から途中出場。U―20W杯の最年少出場記録は89年大会出場のオガバ(ナイジェリアMF)の14歳151日で、現時点では久保は歴代年少16位(22日が初戦のセネガルに15歳222日の選手がメンバー登録)。日本では05年大会のFW森本貴幸(当時東京V=17歳34日)を抜いて最年少出場となった。

 ≪通算36試合目で初≫日本が南アフリカに2―1で逆転勝ち。日本のU―20W杯はこれで通算14勝(延長勝ち1)9分け(PK勝ち1、PK負け1含む)13敗(延長負け1)。03年大会の決勝トーナメント1回戦・韓国戦で1点ビハインドを追いついて延長戦勝利はあったが、90分内での逆転勝ちはU―20W杯出場9回、通算36試合目で初めてだ。

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月22日のニュース