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“浦和キラー”金崎、暫定首位弾!ライバル敵地で3戦連続決勝点

[ 2017年5月5日 05:30 ]

明治安田生命J1リーグ・第10節   鹿島1―0浦和 ( 2017年5月4日    埼玉 )

<鹿島・浦和>前半24分、ゴールを決め喜ぶ金崎
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 赤き大一番を制した。鹿島は敵地で浦和に1―0で勝利し、暫定ながら首位に立った。前半24分、FW金崎夢生(28)が左足で決勝点を決めた。4月26日のACL、蔚山戦から3戦4発の活躍。昨年12月3日のチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦でも埼玉スタジアムでJ1年間優勝に導くPKを決めており、本拠の浦和をまた打ち砕いた。

 それは、あまり見ない光景だった。今季、試合を決定づけない先制点であれば、FW金崎は点を取っても派手な喜び方はしていなかった。でもこの時は違った。「勝ちたい気持ちがチーム全体にあったし、僕自身にもあった」。ゴールを決めると、メインスタンド側に走った。跳び上がりながら、全身に力を込めて右拳を握った。昨年のCS決勝第2戦で優勝に導くPKを決めた時と似たボルテージ。それだけ特別な一戦だった。

 埼玉スタジアムで、また浦和を沈めた。CSから5カ月。前半24分、金崎はMF小笠原から中央でパスを受けると、ゴールに背を向けて胸トラップしてボールを収めた。背後のDF森脇を、ボールを左足で右にずらして鮮やかに抜き去る。前を向き、迫るMF関根もかわした。「ラッキーな部分もあった」。エリア左隅から左足で放ったシュートは森脇の足に当たってコースが変わり、ネットを揺らした。

 DFに負けない体の強さの秘けつは、正月の八丈島での自主トレにある。日本代表DF長友らのパーソナルトレーナーを務めてきた木場克己氏の下、今年もMF土居らとともに体幹や体軸を強化した。その数日前に行われた年末から元日までの天皇杯は体調不良で離脱。メンバー外の選手と鹿嶋に残って復帰を目指したが、スタッフによると、誰よりも早く練習場に来ていたという。普段から駐車場の定位置は最もクラブハウス寄り。いつも一番乗りだからだ。努力していることを語ろうとしないが、エースたりうる理由がある。

 4月22日の磐田戦では左脚の付け根付近を裂傷した。まだ痛むその足で、公式戦3戦連続ゴールを決めた。チームもDF山本を体調不良で欠くピンチもありながら、全体で浦和の強みである両ワイドの攻撃をケア。連動した守備で公式戦3連勝を果たし、暫定ながら首位に立った。「(今後も)チームが勝てるように決めていければ」と金崎。5・4。2年連続のVを予感させる埼スタでの快勝だった。

 《早くも歴代最多タイ》鹿島が首位浦和に1―0で勝ち、暫定ながら首位に立った。これでアウェー浦和戦は昨季第1ステージ(○2―0)チャンピオンシップ第2戦(○2―1)に次いで3連勝。この3連勝の決勝ゴールはいずれもFW金崎。鹿島の浦和戦の決勝ゴール回数はレオナルド、柳沢、熊谷の3回が歴代最多で、15年から加入の金崎は早くもこれに並ぶ“浦和キラー”だ。

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