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横山 独移籍まで残り7戦完全燃焼「貪欲にゴール狙う」

[ 2017年5月4日 05:30 ]

<長野・INAC神戸>試合後、サポーターにドイツ移籍を報告する横山
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 なでしこリーグ5位の長野は、ホームで2位のINAC神戸と1―1で引き分けた。7月にドイツのフランクフルトへ期限付き移籍するFW横山久美(23)はゴールこそ奪えなかったものの、持ち味の鋭いドリブルで何度も敵陣を切り裂くなど存在感を発揮。試合後に会見し、海外でのさらなる飛躍を誓った。

 横山の表情は、どこまでも晴れやかだった。30人を超える報道陣を前にして、「シーズンの途中ながら、背中を押してくれた関係者やスタッフに感謝している。未知の世界で言葉も人も分からない状況だけど、自分の限界に挑戦して一回りも二回りも大きくなって帰ってきたい」と、よどみなく語った。

 海外挑戦への思いが芽生えたのはここ数年。「自分が子供の頃は海外に行くとは思ってなかったし、世界への道が開けるとは思ってなかった。長野に来て(本田)監督の下でやって、ここ2、3年でいろんなチャンスをつかみ、道が開けた」。十文字高(東京)卒業後に加入した岡山湯郷では出場機会に恵まれずに伸び悩んでいたが、14年にパルセイロに移籍。U―20女子日本代表で指導を受けた本田監督の下で本来の輝きを取り戻し、チームの絶対エースとして君臨した。

 15年に初招集されたなでしこジャパンでも徐々に存在感を高め、海外の強豪と渡り合う中で、より高いレベルでステップアップしたいという思いを強くしていった。昨年12月にドイツに渡り、数チームの練習に参加。その中で「一番最初に声を掛けていただいた」というフランクフルトから3月に正式オファーが届き、移籍を決断した。

 視線の先にあるのは世界一。「なでしこジャパンで、新たな世代で世界一を取りたい」。長く代表で活躍してきたFW永里優季と同じクラブで成長を図り、19年W杯フランス大会、20年東京五輪での活躍を期す。

 パルセイロのユニホームに袖を通すのはあと7試合。「貪欲にゴールを狙って、今までと変わらずパルセイロらしい気持ちが伝わるサッカーをしたい。できる限り多くの方に(スタジアムに)足を運んで見ていただきたい」。熱い声援で飛躍の後押しをしてくれたサポーターに最後の勇姿を披露し、海を渡る。

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2017年5月4日のニュース