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無観客試合に罰金も…“旭日旗問題”川崎Fに厳罰の可能性

[ 2017年4月28日 05:30 ]

ACLの川崎F―水原戦の試合後、スタンドでもみ合う両サポーター
Photo By 共同

 川崎Fのサポーターが25日のACL1次リーグ水原戦(水原)で旭日旗を掲げたことを受け、川崎Fがアジアサッカー連盟(AFC)から処分を科される可能性が出てきた。AFCは27日に公式サイトで、サポーターの行為が差別や政治的な要素を含む行動を禁止するAFC規約58条に抵触するとして調査を開始することを発表。規約違反と認定されれば、最低でも2試合の無観客試合、1万5000ドル(約167万円)の罰金が科されることになる。

 26日夜にAFC側から連絡を受けた川崎Fはこの日、文京区のJFAハウスに幹部を派遣し、日本協会(JFA)、Jリーグ関係者と今後の対応を協議した。現時点で具体的な処分内容は通達されていないが、川崎Fの幹部は「(規定の罰則は)内容を見る限り厳しい。それがすべてではないと思っている。今後の対応をJFA、Jリーグと調整したい」と内容次第では罰則の軽減を求める可能性を示唆した。

 25日の試合ではキックオフ直後に川崎Fのサポーターの男性2人組が旭日旗を座席に掲げたため、水原側がAFC派遣の監督官に報告した上で、旗を没収。試合後は水原サポーターが川崎Fのサポーターが陣取るスタンドに押し寄せて一触即発の事態になっていた。

 川崎Fは既に男性2人を事情聴取し、同クラブ幹部は「旭日旗を純粋に応援に使いたかったと言っている。そういう(政治的な意味を持つ)認識はなかったようだ」と説明した。川崎Fの1次リーグは残り1試合。無観客試合が2試合以上となった場合の対象試合は現時点では把握できていないという。

 ▽無観客試合処分 Jリーグでは、14年に浦和が受けた1回のみ。浦和サポーターが差別的な横断幕を掲げたことに対する処分で、同年3月23日の清水戦(埼玉)が無観客で開催された。入場者、スポンサー収入など、無観客に伴う浦和の金銭的負担は推定3億円超。チケット払い戻しのほか、清水サポーターを含む遠方からの観客には交通費、宿泊代などのキャンセル手数料も支払った。

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2017年4月28日のニュース