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ヘント久保20発 欧州1部リーグ日本人初!シーズン大台乗せた

[ 2017年4月27日 05:30 ]

ベルギーリーグ優勝決定プレーオフ・第5節   ヘント2―0ズルテ・ワレヘム ( 2017年4月25日 )

<ヘントVSズルテ・ワーレゲム>先制ゴールを決め、チームメートに祝福されるの久保(左から2人目)
Photo By 共同

 ハリルジャパンのエースの勢いが止まらない。ヘントの日本代表FW久保裕也(23)が敵地でのズルテ・ワレヘム戦で3試合連続となるゴールを挙げ、1月に加入後12試合で8得点とした。スイスのヤングボーイズ時代を含めると欧州1部リーグ日本人最多の1シーズン通算20得点に到達。ヘントはリーグ上位6チームによる優勝決定プレーオフで3勝2分けとなり、暫定ながら首位アンデルレヒトと勝ち点5差に縮めた。

 ゴールへの嗅覚が研ぎ澄まされた一撃だった。前半24分、久保は右サイドからのクロスに対し、「クロスが速かったので、合わせるだけだった」とタイミング良くゴール前に走り込み、胸で押し込んで先制点を挙げた。「(胸で決めたことは)ないですね。胸はなかなかない」と思わず笑みがこぼれる。得点後にはチームメートと両手を合わせながらおじぎをする“合掌ポーズ”で喜びを分かち合った。

 これでリーグ3戦連発。1月にスイスのヤングボーイズから移籍加入後、12試合8得点と着実に結果を残している。移籍当初はスイスと異なり1対1の局面が多い展開に戸惑うこともあったが、アジリティーを高めるトレーニングや試合前だけ炭水化物を摂取する「炭水化物ダイエット」を導入したことですぐに順応。「(得点を奪う)そういう役割でここに来たと思う。チームも評価してくれて、ここに呼んでくれたと思うので。期待に応えられている今は良い。これを続けていくのが大事」とエースの風格すら漂う。

 現地メディアも称賛を惜しまない。ベルギーの情報サイト「フットバルクラント」は、試合前に「スシボンバーは11試合で7得点をヘントにもたらし、欧州CLへ」の見出しで記事を更新。久保の加入後、チームはリーグ、優勝決定プレーオフにおいて2月11日のウーペン戦以外に黒星がないことを挙げ、「スシボンバーを得たヘントは負けることはほとんどなくなった」と報じた。さらに、試合後は「冬の獲得に感謝」とまで絶賛した。

 久保はゴール量産の要因を問われ、「来たチャンスをしっかりと決めているのが、結果が出ている要因」と説明。チャンスは逃さない。シンプルかつ的確な働きがチームを上昇気流に乗せている。

 ▽ベルギーリーグ優勝決定プレーオフ レギュラーシーズン(RS)上位6チームが進出。勝ち点はRSの半分が持ち越され、ホーム&アウェーの総当たり10試合の結果を加えて最終順位を決定する。ヘントはRS勝ち点50の4位。プレーオフは持ち越しの勝ち点25に勝ち点11(3勝2分け)を加え、勝ち点36で2位まで浮上。25日時点で1試合消化が少ない首位アンデルレヒトと5差。優勝は欧州CL本大会出場権、2位は同予選3回戦出場権、3、4位は欧州リーグ出場権を得る。

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