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札幌・小野決めた!J1公式戦6年ぶり 股関節痛癒え十分戦える

[ 2017年4月27日 05:30 ]

ルヴァン杯1次リーグA組   札幌1―1大宮 ( 2017年4月26日    札幌ド )

<札幌・大宮>前半、先制ゴールを決め喜ぶ小野(右)
Photo By 共同

 「天才」が魅せた。コンサドーレ札幌は26日、ルヴァン杯第3節で大宮と札幌ドームで対戦し、前半16分にMF小野伸二(37)が鮮やかな今季初ゴールを決めた。これが小野自身、札幌ドーム初ゴール。公式戦では15年10月10日の金沢戦(札幌厚別)以来、J1の舞台では清水時代の11年10月23日の甲府戦(アウスタ)以来6年ぶりのゴ―ルとなった。試合は1―1のドローながら勝ち点1を積み上げ、Aグループ首位をキープした。

 どこまでも華麗に、そして豪快に決めた。これが小野だ。流れるような攻撃を「天才」が完結させたのは前半16分だ。GK金山の正確なロングパスに抜け出した左MF田中が完璧なクロス。ファーサイドのFW上原が中央に戻すと、走り込んだMF小野がダイレクトで左足を合わせた。

 「絶対に落ちてくると信じて走った。決められて良かった」。コースを的確に突いたこん身のハーフボレー。ボールは鮮やかにゴール右下に吸い込まれた。札幌加入後に奪った過去の2得点は、敵地と札幌厚別。札幌ドーム初得点は、ルヴァン杯初となるホームゲームで見事に記録した。

 得点だけではない。慣れ親しんだトップ下で攻撃の起点ともなった。それでも、後半は徐々に押し込まれて40分に失点。小野自身もイージーミスが目立ち「(札幌ドーム初得点は)うれしいけど、勝ってませんし、プレーも良くなかったので…」と笑顔は見られなかった。ただ、小野がもたらすリズムが普段は見られない多彩な攻撃を生んだのも事実だ。

 小野の公式戦の得点は2年ぶり。J1の舞台に限れば、実に6年ぶりの得点だ。フル出場も2年ぶりで、37歳となった今でもJ1でやれることを改めて示した。「段階的には順調にきている。あとは90分でいい質でやれるように」。昨季から苦しめられた股関節の痛みは完全に消え去った。体が万全なら華麗に舞う。それが小野だ。

 チームは勝ち点1を獲得してAグループ首位。今後は中3日で磐田とのリーグ戦、そして中2日で迎える5月3日のルヴァン杯でFC東京と戦う。小野の調子とともに札幌は上昇気流に乗る。

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2017年4月27日のニュース