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浦和 3発4連勝で堅首!勝ち越し弾の関根に独クラブが獲得興味

[ 2017年4月23日 05:30 ]

明治安田生命J1第8節   浦和3―2札幌 ( 2017年4月22日    埼玉ス )

<浦和・札幌>前半40分、ゴールを決め喜ぶ浦和・関根(右は柏木)
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 V奪回をノルマに掲げる浦和がホームの札幌戦に3―2で競り勝ち、リーグ戦の連勝を4に伸ばした。1―1で迎えた前半40分、MF関根貴大(22)の今季初ゴールで勝ち越すとシュート数でも20―6と圧倒、最後までリードを許さなかった。後半29分にはMF興梠慎三(30)がPKで今季通算7得点目を決め、J1得点王争いでも単独1位をキープした。

 「無」の境地だった。1―1で迎えた前半40分、ゴール右45度。目の前に相手DFのクリアミスがこぼれてきた。関根は一心不乱に右足を振り抜いた。「あまり考えずに振り抜きました。よくあそこに蹴られたな、と思いますね」。相手GKが詰めていたニアサイドをぶち抜く今季初ゴール。同点に追いつかれ、漂い始めた嫌なムードを一気に振り払った。

 生粋のドリブラー。今季は再三、主戦場の右サイドを切り裂き既に4アシストを記録。対峙(たいじ)する敵を抜き去る際の極意は「相手の足元がそろった時、バタバタする。その瞬間を見て右か左か(抜くサイドを)決める。いい時ほど何も考えないんですけどね」と笑う。この日、ゴールを決めた瞬間がまさに「無」の状態。関根はゾーンに入っていた。

 札幌戦には特別な思いも秘めていた。出番こそなかったが、相手DF河合竜二(38)は関根がサッカーを始めた埼玉・FC鶴ケ島の大先輩で少年時代のスーパースターだった。「河合さんの前で決められて。こういう日が来るなんて」と感激した。試合後は2ショットで記念撮影にも納まった。「良かったよと言ってもらいました」。少年の顔に戻っていた。

 19日には22歳の誕生日を迎えた。大学に進学していれば最終学年に当たる年。「プロ4年目、大学なら4年生、ゴールは最低でも5点、アシストは2桁は決めたい。今年は目に見える結果を積み重ねたい」と言う。関係者によれば、ドイツの複数クラブが獲得に興味を示している。3日遅れのバースデー弾は、確かな成長と今後のブレークを予感させた。

 公式戦4戦ぶりに失点を喫し“完勝”とは言えない試合内容。それでも前半20分にラファエル・シルバが先制点を決め今季通算6点目、後半29分には興梠がPKを決め同7点目。後半途中から2トップを組んだ2人で得点ランクの1、2位を独占する。チームでも8戦24得点の破壊力。「前(攻撃陣)は絶対に点を取る。これを1年間続けたい」と関根。V奪回を狙う浦和が早くも独走態勢に入りそうだ。

 ≪年間102得点ペース≫浦和が札幌に3―2で勝利し、首位を守った。リーグ戦の1試合3得点は今季8試合で早くも5試合目。昨季の3得点以上5試合目は、8月の24試合目だっただけに今季のゴール量産ぶりが分かる。年間34試合制になった05年以降では、初の年間優勝を果たした06年にも3得点以上5試合目を今季と同じ8試合目にマークした。34試合制での浦和の年間最多得点は15年の69得点(1試合平均2.03点)に次いで06年の67得点(同1.97点)。今季は現在1試合平均3.0点で年間102得点のハイペースだ。

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