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ジーコ氏 再起を目指すシャペコエンセとJリーグの架け橋に「絆が深まれば」

[ 2017年4月7日 18:17 ]

 元日本代表監督のジーコ氏(64)が昨年11月の飛行機墜落事故からの再起を目指すシャペコエンセとJリーグの架け橋となった。シャペコエンセを訪問するため3月30日〜4月1日にブラジルに滞在したJリーグの村井チェアマン、黒田フットボール統括本部長をアテンド。シャペコエンセ側との事前の打ち合わせも自ら行い、3月31日にシャペコ空港内で行われたフィーリョ会長、ルシアーノ市長らとの会談をセッティングした。

 シャペコエンセは8月に来日してスルガ銀行チャンピオンシップで浦和と対戦する。Jリーグ側は今回の訪問を経て、飛行機墜落事故の犠牲者となった監督、選手が過去に在籍したJクラブ(柏、川崎F、C大阪、神戸、J2千葉、J2京都)と対戦相手の浦和の今後のホームゲームなどの主管イベントで義援金募金活動を行うことを決定。Jリーグが拠出する義援金100万円と合わせて、8月の来日時にシャペコエンセに贈呈する。また、シャペコエンセのユースチームをJリーグ主催のアカデミー大会に招待することも決めた。

 ジーコ氏は現役時代にブラジル代表として3度のW杯に出場。91〜94年には鹿島(91年は前身の住友金属)に所属してJリーグ創設期を盛り上げた。02〜06年には日本代表を指揮して、W杯ドイツ大会に出場。現在も日本への思いは強く「今回の村井チェアマンのシャペコエンセ訪問および日本の皆さんの義援金募金に心から感謝いたします。シャペコエンセは皆さんご存知の通り、昨年大変な惨事に遭遇しましたが、復興に向けた活動がスタートしています。今回のJリーグの支援活動は大変な力になると信じています。サッカーによる両国の協力は素晴らしいことであり、このような活動がさらに活性化することを期待するとともに、絆が深まることを祈っています」とのコメントを寄せた。

 ジーコ氏はブラジルでは現在も絶大な人気を誇り、首脳会談時のシャペコ空港には元ブラジル代表司令塔を目当てにファン、サポーターが大挙。自身はシャペコエンセに所属したことはないが、今回の事故で多くの友人、知人が犠牲になったという。村井チェアマンは「ジーコさんが事前にシャペコエンセ側と調整してくれた。ジーコさんのような方が本気になってくれているのは大きい。(募金活動をする)スタジアムではジーコ氏のメッセージを流したいと考えている」と説明した。

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2017年4月7日のニュース