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元日本代表GK権田、古巣・FC東京サポに号泣謝罪「謝らないといけないと思っていた」

[ 2017年4月1日 20:53 ]

明治安田生命J1第5節第1日   鳥栖3―3FC東京 ( 2017年4月1日    味スタ )

<FC東京・鳥栖>試合終了後、前に在籍したFC東京のサポーターに謝る鳥栖GK権田
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 感情を抑えることはできなかった。鳥栖のGK権田修一(28)はアウェーでのFC東京戦後に古巣サポーターのもとへ挨拶に訪れると、膝まづきながら手を合わせて号泣した。

 オーストリア2部ホルンに所属した今冬にFC東京からオファーを受けたが、他の海外クラブへの移籍を模索していたために拒否。その後、ポルトガル2部など複数クラブから獲得の打診を受ける中、最終的には鳥栖への移籍を決断した経緯がある。不義理な移籍を謝罪した形で「僕がFC東京サポーターなら『ふざけるな』と思う。謝らないといけないと思っていた。育ててくれたクラブに変わりはない。どんなにブーイングをされても行くと決めていた」と明かした。

 味の素スタジアムのピッチに立つのはFC東京に所属した2015年7月29日の仙台戦以来。約1年8カ月ぶりのかつてのホームで、気合が空回りした。後半31分の左CKのピンチで味方FW豊田陽平(31)と交錯するミスからゴールを許すと、後半41分には最終ラインの裏に出たボールの対応で連係ミスから失点。3失点を喫して引き分けに終わり「動じないつもりだったけど、まだまだでした。GKは冷静じゃないといけないのに普通ではいられなかった。人生で一番辛いというか、不思議な感覚。試合後のロッカーでもボーッとしていました」と振り返った。

 後半40分からはFC東京下部組織時代からの同期生であるDF吉本一謙(28)が途中出場。権田がオーバートレーニング症候群に陥った際に最も心配してくれた存在で「正直、戦いたくなかった。出てくるのかよ、と思った。でも今まで一緒にやってきた仲間と対峙(たいじ)できることを喜ばないといけないのかな」と複雑な心境を吐露した。

 「まだ今は心の整理ができていない。あす(2日)はオフなので休んで、明後日(3日)の練習からは、また鳥栖のために頑張りたい」。チーム練習がオフの2日には都内の美容室で髪を切る予定。心機一転して、再び鳥栖のためにすべてを注ぐ決意だ。

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