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今野、34歳57日弾!!「奇跡っす」2年ぶり代表復帰即抜てき

[ 2017年3月25日 05:30 ]

W杯アジア最終予選B組   日本2―0UAE ( 2017年3月23日    アルアイン )

<日本・UAE>後半7分、今野(左)が2点目のゴールを決める
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 快勝したUAE戦から約14時間後。成田に降り立ったハリルホジッチ監督の表情には自信がみなぎっていた。到着ロビーに集まった約300人のサポーターから拍手が起きる中、選手たちを引き連れるように堂々と先頭に立って歩いた。

 「非常に美しい勝利。選手が私の指示をみんな守った。戦術のアドバイスをリスペクトして実行してくれた」。試合後、満足げに振り返ったように、采配が面白いように的中した。システムは基本布陣の4―2―3―1ではなく、4―3―3を採用。中盤のインサイドハーフには対人に強い今野を相手司令塔のO・アブドゥルラフマンと対峙(たいじ)させた。「G大阪の試合を追跡してアイデアが湧いた」という。さらに右FWに久保を抜てき。GKには「経験が必要な試合。メンタル的な落ち着きがいる」という理由で今季所属するメスでリーグ戦一度も出場機会のない川島をサプライズ起用した。久保は1得点1アシストと活躍し、川島は前半20分のビッグセーブなど完封に貢献。「うまくいかなかったら私が責任を取る」と繰り返していた指揮官の覚悟は吉と出た。

 約2年ぶりの代表復帰で、いきなり先発起用された今野も期待に応えた。中盤でボール奪取を連発し、香川から「12人いる感じがした」と驚嘆されるほどの存在感を発揮。1―0の後半7分には久保の右クロスをファーサイドで待ち構えて、胸トラップから右足を振った。GKの股を抜く国際Aマッチ3点目。34歳57日の一撃は日本代表史上4位の年長記録で、W杯予選に限ればラモス瑠偉の36歳85日に次ぐ2番目だった。「久保が絶妙なコースにピンポイントで出してくれた。まあ、奇跡っす」。背番号は右膝負傷で離脱した長谷部のつけていた「17」。代役以上の働きをしたが「荷が重すぎてつけたくなかった。(長谷部の)思いを背負うことは全然ない。自分のことに必死」と苦笑いした。

 試合後のロッカールーム。指揮官の視線はすでに次戦に向いていた。「タイに勝たなければ、この勝利の価値はなくなる。愚かなことをしてはいけない」。タイも全力で叩きにいく。

 ▼日本協会西野技術委員長 アウェーでは100%に近い戦い方だった。この試合に全てを出すというメッセージが浸透していた。

 ▼日本協会田嶋会長 今年のいいスタートになった。浮かれることなく、いい準備をして勝ち点3ずつ取ることが大事。

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2017年3月25日のニュース