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鹿島GK権純泰、90分で見抜いた“クセ”PK止めて勝利貢献

[ 2017年3月5日 09:15 ]

明治安田生命J1第2節   鹿島1―0甲府 ( 2017年3月4日    中銀スタ )

<甲府・鹿島>PKを止めて勝利に貢献した鹿島GK権純泰(右)は喜びを爆発させる
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 鹿島GK権純泰(クォン・スンテ)のJ1初白星への執念が詰まった125秒間だった。MFレオ・シルバの1点を守り切り、1―0のまま突入した後半ロスタイム58秒。DF山本が相手を倒しPKを与えてしまう。甲府のキッカーはFWウイルソン。この瞬間、守護神の頭の中は目まぐるしく回転し始めた。

 蹴られる方向を予測する上で思い返したのは「90分間見た中でのプレーの癖」だった。脳裏に浮かんだ前半35分のシーン。相手右サイドからファーサイドへ抜ける強烈な右足シュートを放たれていた。「PKの時もインサイドにしてもインステップにしても強いシュートが来ると思った」という。利き足は右。直前まで悩んだが、体を開いて打つ右(GKにとっては左側)よりも強く振り抜ける左を狙うと読み切った。

 MF土居とMF中村の交代もありウイルソンをじらすように待たせること121秒。ようやく主審の笛が鳴ると右のコースを消すかのように左手を肩の高さに持ち上げた。混乱させるための作戦だった。4秒後、ウイルソンのシュートを右に跳んで手に当て最後は左足でかき出した。2月28日のACLでは後半ロスタイムに失点していたが、ミスを帳消しにするビッグセーブだった。

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