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カズ 新伝説へスイッチ!“英国のレジェンド”超えに照準

[ 2017年2月28日 05:43 ]

開幕戦一夜明けスポニチ本紙を手に笑顔を見せるカズ
Photo By スポニチ

 J2横浜FCのFW三浦知良(50)は27日、Jリーグ史上初めて50歳でプレーした松本戦から一夜明け、早くも次戦に向けた準備を開始した。50歳7日で迎える次節3月5日のアウェー長崎戦に出場すれば、50歳5日までプレーした“英国のレジェンド”元イングランド代表FWスタンリー・マシューズ超えを達成。キングの挑戦は終わらない。

 伝説の一戦から一夜明けたカズは早くも次なるターゲットを見据えていた。練習の前こそ「(カズ関連紙面が)1面から3面までだったね。代表でしか見たことないよ。一回きりのピンクのスーツはどう?リサイタルでもあればいいんだけど」と笑い、フィーバーの余韻を感じさせた。だが、約1時間、汗を流した後、キングのスイッチは完全に入れ替わった。

 「今日(27日)の夕方くらいから一番、試合の疲れが出てくる。(50歳誕生日&J2開幕戦は)終わったんでね。今日、明日は休んで次の試合の準備をしたい」。過去は振り返らず、前を向く。不屈のカズ魂だ。

 次戦は50歳7日で迎える3月5日のアウェー長崎戦。出場すれば元イングランド代表で「ドリブルの魔術師」と言われたFWマシューズの出場記録(50歳5日)を超える。マシューズは56年にバロンドール(当時欧州年間最優秀選手賞)を受賞。王様ペレをして「全選手の模範」と評されたレジェンドだ。

 この日、練習後のクラブハウスには前日の開幕戦で戦った松本の反町康治監督(52)の姿もあった。サブ組同士の練習試合のため訪れていたのだ。早速、「ピンクはやめてくれよ!」とカズに突っ込んだというが、開幕戦については「えらぶってプレーしないのが偉い。地味に見えるけどゲームのツボを心得てる。感服した。私生活は派手かもしれないけどね」と脱帽した。

 カズと反町監督は日本代表時代、2人でジャージー姿のまま京都・銀閣寺に遊びに行った仲。尽きることのない思い出話もまた新たなパワーの源。カズの歴史的挑戦は続く。

 ◆スタンリー・マシューズ 1915年2月1日、ストーク・オン・トレント生まれ。地元のストーク(当時2部)で32年に17歳でデビュー。ブラックプール(47〜61年)を経てストークに復帰し、50歳5日で迎えた65年2月6日のフルハム戦を最後に引退した。現役中の警告、退場はゼロ。65年にサッカー選手として初のナイトの称号を受けた(唯一の現役中の授与)。イングランド代表で54試合11得点。00年2月23日に85歳で死去した。

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2017年2月28日のニュース