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浦和4発!“KLM”砲さく裂 ACLチーム最多得点で圧勝

[ 2017年2月22日 05:30 ]

ACL1次リーグF組   浦和4―0ウェスタン・シドニー ( 2017年2月21日    シドニー )

<浦和・ウェスタンシドニー>後半、ゴールを決め喜ぶ浦和・槙野
Photo By 共同

 21日に東地区が開幕し、F組の浦和はアウェーでウェスタンシドニー(オーストラリア)と初戦を行い、4―0と圧勝した。後半11分にFW興梠慎三(30)の得点で先制すると、FW李忠成(31)、DF槙野智章(29)が続き、2017年版の“KLM”砲がさく裂。ACLでの4得点はチーム最多記録となった。E組の鹿島はホームで蔚山(韓国)を2―0で下した。

 浦和の「KLM」は今季も健在だ。敵地で迎えたACL初戦。少し違ったのは最後のMが武藤ではなく、槙野の「M」だったこと。2―0で迎えた後半23分、武藤の左CKに右足を合わせた槙野が怒とうのゴールラッシュを加速させた。「今季は選手間でセットプレーの練習をやりたいと言っていた。みんなで動きの確認をした中でのいいゴールだった」と槙野は胸を張った。

 三十路を迎える今季、槙野はオフから肉体改造に着手した。昨秋、3年連続で肉離れを発症したことから米国の検査機関に血液を送り、アレルギー物質などパフォーマンスに影響が出やすい物質を調査。日本代表DF長友の助言も受け、食生活を見直した。鹿島に2―3で敗れた18日の富士ゼロックス・スーパー杯は温存され、たまったエネルギーを一気に吐き出すような一撃だった。

 新加入のFWラファエル・シルバのゴールで締めくくった4発快勝。その幕開けは後半11分、李のパスに走り込んだ「K」の興梠の右足ゴールだった。自身のACL日本人最多得点記録を15点に更新。その2分後、今度は「L」の李が興梠のパスを豪快に決めた。11年アジア杯決勝のオーストラリア戦を思い起こすような左ボレー。「アジア杯のようにオーストラリアの地でボレーで決めることができてうれしく思う」と声を弾ませた。

 1次リーグ突破へ、貴重な白星だ。F組は「死の組」と呼ばれる。ブラジル代表MFオスカル、FWフッキらを擁する上海上港(中国)、昨季のACLの決勝トーナメント1回戦でPK戦の末に敗れた韓国王者のFCソウルも同組。幸先よく勝ち点3を手にし、槙野が「ACLの悔しさはACLで晴らしたい」と言えば、興梠も「ACLの戦いではアウェーで負けないこと、ホームで勝つことが大事」と続けた。

 18日の鹿島戦では3失点した守備も短期間で修正し無失点と最高のスタートを切った。22日に帰国し、25日のJ1開幕戦(対横浜)を経て28日に因縁のFCソウルをホームに迎える。過密日程はメンバーを入れ替え、総力戦で乗り切る構えだ。無敗で勝ち上がった07年以来10年ぶりのアジア制覇へ、赤い悪魔が初戦から強さを見せつけた。

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