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大久保 中島を“公開説教”連係深めるため球離れの悪さを指摘

[ 2017年1月27日 05:30 ]

大宮との練習試合1本目、33分に自ら得たPKを直接決めるFC東京のFW大久保(左)
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 沖縄キャンプ中のFC東京は26日、かいぎんフィールド国頭で大宮と練習試合を行い、4―3で勝利を収めた。1、2本目に1トップの位置で出場した元日本代表FW大久保嘉人(34)は自ら得たPKを沈めて1得点をマークした。ストライカーとして結果を出しただけでなく、昨年のリオデジャネイロ五輪代表で背番号10をつけたMF中島翔哉(22)には球離れの悪さを指摘。連係を深めていくため、あえて公開説教を行い勝利へ妥協しない姿を示した。

 穏やかな快晴の沖縄に、大久保の怒声が響き渡った。2本目から左MFに入った中島がドリブルで中央に切れ込むと、1トップの大久保はペナルティーエリア内左へ流れながら最終ラインの裏を狙って猛ダッシュ。「翔哉、翔哉ー!」。走りながらパスを要求したが、1テンポ遅れた中島のスルーパスはゴールラインを割ってしまった。連係ミスに居ても立ってもいられない。「翔哉、早く出せって!」。新天地の若手にもお構いなくダメ出しだ。

 実力を認めているからこその荒療治だ。声を荒らげたシーンについて問われると、大久保は「翔哉はこうなっちゃうから」と両手を目線に当てながら視野の狭さを指摘した。技巧派アタッカーの中島は、昨年1月のU―23アジア選手権で大会MVPを獲得。リオ五輪でも1得点と結果を残したが、大久保とはコンビネーションを磨く必要がある。中島はこの日も2得点を挙げたとはいえ、球離れの悪さは気になった。「いいものを持っているのにもったいない。俺が伝えないと分からないので、あえて言った」。それでも、「まだ2試合目。これからすり合わせていきたい」と兄貴分としてフォローを忘れなかった。

 大久保は1本目に自ら得たPKを右隅に沈め、初の対外試合となった22日の海邦銀行戦と合わせて2戦4発。そんな大先輩の助言に中島も「新加入選手はうまい人ばかり。(自分に)合わせてもらえると思う」と自らの持ち味にこだわりを見せる一方で、「アドバイスは自分にとって大事なもの。常に学び続けていかないと」と歩みよる姿勢も見せた。2人の連係について篠田監督は「これから見ながらですね」と見守っていくつもりだ。沖縄での1次キャンプも10日を消化。34歳のストライカーは強烈な個性でFC東京を引っ張っている。

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