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「メデジンの悲劇」世界が悲嘆 ペレ氏が、メッシが…各地で追悼

[ 2016年12月1日 05:30 ]

飛行機事故を悼み黙とうをするリバプールとリーズのイレブン(AP)
Photo By AP

 コロンビア中部メデジン近郊で、南米連盟主催の国際大会スダメリカーナ杯決勝に進出していたシャペコエンセ(ブラジル1部)の選手、関係者が乗ったチャーター機が墜落した事故でコロンビア政府当局は29日、死亡したのは71人で、6人が救助され病院などで手当てを受けていることを明らかにした。元J1神戸指揮官のカイオ・ジュニオール監督(51)、J2千葉などで活躍したFWケンペス選手(34)ら元Jリーグ関係者5人も犠牲となった大惨事にブラジルをはじめ世界中のサッカー関係者から哀悼のメッセージ、支援の声が寄せられた。

 ブラジルが、南米が、そして世界中のサッカー界が悲嘆に暮れた。墜落事故を受け、南米のスター選手が29日、悲しみのメッセージを寄せた。

 「王様」と呼ばれる元ブラジル代表のペレ氏は「ブラジルのサッカー界は悲しみに暮れている。何という悲劇的な損失だろう」と追悼の意を表明。アルゼンチン代表FWメッシ(バルセロナ)はフェイスブックに「シャペコエンセのメンバーの全ての家族、友人、サポーターに心からお見舞い申し上げる」と記した。元アルゼンチン代表のマラドーナ氏も同じく「亡くなられた全ての方々にお悔やみを申し上げる」とつづった。

 Rマドリード、バルセロナをはじめ各国のクラブチームでは黙とうがささげられた。ブラジル南部シャペコにあるシャペコエンセのホームスタジアムに、犠牲となった選手の家族や関係者を含むサポーター約1万人が集まり、祈りをささげた。

 AP通信などによると、航空当局は当初、乗客乗員81人のうち76人が死亡したとしていたが、生存者が1人増え、4人が搭乗していなかったことが分かったという。救助されたのは選手3人(GKフォルマン、DFアラン・ルシェウ、DFネト)、乗員2人、ジャーナリスト1人。GKフォルマンは手術で右脚を切断した。

 カイオ・ジュニオール監督のほか、遠征に帯同した選手22人のうち19人が犠牲となったシャペコエンセに、ライバルから支援の輪が広がった。スダメリカーナ杯決勝の対戦相手のアトレチコ・ナシオナル(コロンビア)は29日、南米連盟に対し同杯のタイトルをシャペコエンセに与えるよう要請した。

 またブラジルのコリンチャンスやフルミネンセ、サントスなど10以上の強豪クラブが連名で支援を表明。各チームは17年シーズンの間、所属選手を無償で期限付き移籍させる方針という。さらにブラジル協会に対し、今後3年間はシャペコエンセの成績が悪くても2部に降格させないよう要請。「最大限のお悔やみを申し上げるとともに、チームやファン、特に家族やスタッフと痛みを分かち合いたい」とした。

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