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FC今治JFL昇格! 岡ちゃん約束「1年でJ3」

[ 2016年11月27日 05:30 ]

<ヴィアティン三重・FC今治>後半5分、桑島が追加点のゴールを決めるとベンチから腰を浮かせてガッツポーズをする岡田オーナー
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 全国地域チャンピオンズリーグ決勝ラウンド第2日の2試合が26日に千葉・ゼットエーオリプリスタジアムで行われ、元日本代表監督の岡田武史氏(60)がオーナーを務めるFC今治(四国リーグ)は、ヴィアンティン三重を3―0で下して2連勝で2位以内が確定し、目標のJFL昇格を決めた。鈴鹿アンリミテッドは三菱自動車水島に3―0で勝利。25日から明日の最終日まで3日間で全4チームが総当たり戦を行い、勝ち点上位2チームがJFLに昇格する。

 今治が悲願の昇格切符を手にした。第1試合で三重に3―0と快勝。開幕2連勝で勝ち点を6に伸ばし、第2試合の結果を待った。鈴鹿アンリミテッドFCが三菱自動車水島に勝ったことで、2位以内が確定。第2試合をスタンドで見守った岡田氏はオーナー就任2季目での目標達成に「ホッとした。すぐにJFLに向けて経営、補強面で動きださなければ」と前を向いた。

 2週間前の1次リーグで敗れた三重に借りを返した。前半31分、MF上村のFKにMF中野が頭で合わせて先制。前半終了間際に相手DFが退場となり試合を優位に進めた。後半5分には、FW桑島がロングボールのこぼれ球を左足で押し込み追加点。さらに同29分に中野がPKを決めてリードを3点に広げた。チームスタッフとしてベンチ入りしていた岡田氏は大きくガッツポーズ。「ここ(全国地域CL)を乗り越えたら、もうベンチなんか入らない」と“フロント専念宣言”も飛び出すほどの喜びようだった。

 所属選手のほとんどがサッカープレーヤーとアルバイトの“二足のわらじ”を履く。主力選手といえども生活のために仕事を持ち、午前中は練習、午後からアルバイトをこなす日々。だが、そのつらい生活も岡田氏の描く夢を信じているから続けることができる。

 岡田氏が15年に掲げた“公約”は「10年で経営規模を(年間予算で)25億円にしたい。J1優勝を目指し、ACLに出場する。そして日本代表が5人いるチームにする」ことだ。そのためにも立ち止まるつもりはない。オーナー3年目となる来季の目標は「1年でJ3昇格」。「JFLに上がるという最後のピースがうまくはまったので、大きく転がり出すと思う」とクラブの成長の加速に自信をのぞかせた。

 ◆FC今治 76年に大西SCとして創設され、12年から現体制。愛媛県今治市をホームタウンとするサッカークラブ。15年シーズンから元日本代表監督の岡田武史氏がオーナーに就任。16年、元U―17日本代表監督の吉武博文氏が指揮官に就任。四国リーグ2連覇を果たして全国地域CLに挑み、クラブ初の決勝ラウンドに進出。岡田オーナー体制2年目で悲願のJFL入りを決めた。

 ▽日本サッカーのリーグ構成 18チームによるJ1リーグを頂点に、J2リーグ(22チーム)、J3リーグ(16チーム)でプロリーグを構成。その下の4部相当としてJFL(16チーム)、5部相当の地域リーグ(全国9地区)、6部相当の各都道府県リーグ(その下部に市区町村リーグの地域もある)。各リーグ間では自動昇格や入れ替え戦などがあるが、チーム数を増やす方針を進めるJ3からJFLへの降格は現時点ではない。JFL昇格は、地域リーグで1位となるか、全国社会人選手権で上位となり、12チームによる全国地域CL決勝大会に出場。この大会で上位2チームに入れば自動昇格となる。

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