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【川本治の視点】金崎、ストライカーの「嗅覚」が生んだ一発

[ 2016年11月24日 08:45 ]

明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ準決勝  ( 2016年11月23日    等々力 )

<川崎F・鹿島>後半5分、ゴールを決める鹿島・金崎(左)(右から2人目は川崎FのGKチョン・ソンリョン)
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 金崎のゴールはストライカーらしい嗅覚から生まれたものだった。スローインから土居が戻したパスを山本があまり良くない体勢でクロスを上げたが、金崎が「ここにしか来ない」と見極めた一点に飛び込んで合わせた。しかもニアを狙えばGKにセーブされる可能性が高かったが、バランスを崩しながらファーに流し込んだ。体勢、コースなど、足より決められる確率が高いと判断して頭から飛び込んだと思う。こういう事ができるのが彼の持ち味だ。

 鹿島は第1ステージを制した時のサッカー、つまり堅い守りをベースにしつつパスをつなぐスタイルで勝った。第2ステージの終盤はよくなかったが、川崎Fとの対戦を意識するのではなく、前線から激しいプレスはかけたものの、全体的には原点のサッカーをしたことが勝利につながった。夏場以降は永木がチームにフィット。小笠原とコンビを組んで、攻守の切り替えもスムーズになった。決勝では浦和と対戦するが、この試合と同様に第1ステージの頃のサッカーを貫ければ互角の勝負ができる。(元ジェフ市原強化部長)

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2016年11月24日のニュース