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ジョーカーに久保!オマーン戦途中出場濃厚も「自分の色出す」

[ 2016年11月10日 05:30 ]

ダッシュする久保

 国際親善試合オマーン戦(11日、カシマ)、18年W杯ロシア大会アジア最終予選サウジアラビア戦(15日、埼玉)に臨むサッカー日本代表が9日、茨城県鹿嶋市内で合宿4日目の練習を行った。冒頭15分公開の練習では4―4―2システムも試したもようで、FW久保裕也(22=ヤングボーイズ)は2トップの一角でプレー。オマーン戦先発はFW大迫勇也(26=ケルン)が濃厚ながら、“ジョーカー”としてハリルジャパン定着を狙う。

 ついにリオ世代のエースがベールを脱ぐときが来た。複数の関係者によると、オマーン戦へ向けた戦術練習で久保は2トップの一角として主力組でプレー。「自分の色を出していきたい」とA代表デビューに意気込んだ。

 ハリルホジッチ監督は久保について「背後を取れる。ニアに走っていける」と評価。所属するヤングボーイズでは元フランス代表FWオアロとコンビを組み、公式戦25試合12得点と大暴れしている。オマーン戦は途中出場が濃厚だが、11月6日のリーグ戦ルツェルン戦でも途中出場で1得点。今季公式戦では5得点を途中出場から挙げており、短い時間で結果を残せるのも久保の強みだ。

 13年7月にスイスに戦いの場を移したが、日本サッカー界をけん引してきた2人の“エキス”を注入されてきた。現在、マネジメントを手がけるのは本田圭佑の初代マネジャーを務めていた山崎純氏。そしてJ2京都時代に久保の実力を見抜いたのは、元日本代表MF中田英寿のマネジャーを務めたマウリツィオ・モラーナ代理人だった。

 本田と同学年の山崎氏は名古屋時代から本田と共同生活。間近で見てきた本田の姿勢を久保に伝えた。マウリツィオ代理人は9月25日のシオン戦でGKとの1対1のシーンでフリーの味方にパスを出さずにミスした久保を?咤(しった)した。「チームが勝つための結果を出すことが必要」(久保)と必要以上のエゴを反省。それ以降、公式戦7試合4得点の爆発につなげた。

 この日発表された背番号は「25」。25選手の中で最後尾からのスタートであることは久保自身も自覚している。「試合に出たい。静かに闘志を燃やしています」。チーム事情でリオ五輪は出場できず、ここまでA代表に招集されなかったが、一気の下克上を狙う。

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2016年11月10日のニュース