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札幌 首位独走一転“尻に火”逆転負けで昇格&V争い三つ巴に…

[ 2016年11月7日 05:30 ]

徳島に敗れ、昇格がお預けになりガックリ肩を落としながら引き揚げる札幌MF宮沢(中央)

 明治安田生命J2第40節は6日、11試合が行われ、首位の札幌は1―2で徳島に敗れて、J1昇格を決められなかった。2位の松本は2―0で東京Vに勝ち、札幌と同じ勝ち点81とした。3位の清水は讃岐を下して、同78に伸ばした。札幌は次節にJ1自動昇格となる2位以内が決まる可能性がある一方で、3位に転落する可能性もある。残り2節となって昇格争いはさらに激しくなった。 試合結果  J2順位表  得点ランキング

 試合終了のホイッスルが鳴ると、札幌の選手たちはピッチ上でぼうぜんと立ち尽くした。今季初めての逆転負け。四方田監督は「厳しい結果になったが、自分たち次第で(J1昇格を)つかめることは変わらない。落ち込まず次に向かって準備したい」と気丈に前を向いた。

 強風吹き荒れるピッチで、前半は不利な風下となった。それでも、前半32分にMFジュリーニョがセットプレーからのこぼれ球を左足で押し込んで先制。だが、前半ロスタイムに風に乗ったロングボールを処理し損ねて追い付かれ、後半10分にはDF陣のミスから痛恨の逆転弾を食らった。反撃へFW内村、MF上原ら攻撃的な選手を次々に投入したのも実らなかった。

 勝ち点81だった札幌は引き分け以上なら、自動昇格(2位以内)を争う3位清水の結果次第でJ1昇格が決まる可能性があった。それが…。同時刻に行われた敵地での讃岐戦に2―1で勝った清水には勝ち点3差に迫られ、ホームで東京Vを2―0で下した2位松本には勝ち点で並ばれた。3日の讃岐戦で4試合ぶりの白星を挙げて、息を吹き返したかに見えたが勢いは続かず、FW都倉は「ホームでの勝利をアウェーにつなげられずに悔しい」と肩を落とした。

 今季残り2戦。首位を独走していたが、気がつけば三つ巴の争いとなった。次節は12日のアウェーでの千葉戦。J1自動昇格の2位以内が確定する可能性がある一方で、負ければ松本、清水の結果次第で3位転落の可能性も出てきた。今季最大の正念場だ。「千葉戦は命を懸けて勝ちにいきたい」と先制ゴールを決めたジュリーニョ。言葉には尻に火が付いたチームの悲壮感が表れていた。

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