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徳島戦に勝って決める!札幌 J1昇格へ“幸運の白い雪”

[ 2016年11月6日 06:35 ]

6日の徳島戦で昇格を決めるゴールを狙う札幌FW都倉(右)

 さあ、行こう!J1へ――。J2札幌は5日、この冬初めての積雪となった札幌・宮の沢で最終調整。6日のアウェー徳島戦(鳴門大塚)へ向け、雪のグラウンドで軽めのメニューを行った。勝つか引き分ければ、3位・清水の結果次第でJ1昇格が決まる一戦。白星を連想させる“幸運の雪”が積もったピッチで「一体感」をつくり上げ、敵地・徳島に乗り込んだ。 J2順位表

 白銀の世界と化した宮の沢。いてつく寒さと白いピッチに、選手たちは驚きを隠せない。J1昇格を目前にした前日練習。四方田監督の仕事はスタッフ全員での雪かきだった。ピッチの4分の1を除雪。その狭いエリアでボール回しを行い、セットプレーは予定の半分もできなかった。

 それでも、練習が始まれば活気に満ちた声と笑顔が飛び交った。「あまり練習できなかったけど、問題はない」。MF石井はそう笑った。選手からは昇格のプレッシャーなどみじんも感じない。あるのは「一体感」。いつも通りの光景だ。前節3日の讃岐戦(札幌ドーム)で接触プレーで額から流血し、患部を3針縫ったMF荒野も元気な姿を披露。「勝つだけなんで」と言い切った。

 この冬、札幌では初めての積雪。それは“吉兆の雪”でもある。一足先に悲願を達成した日本ハムの栗山監督が今年の元日、栗山天満宮で必勝祈願をしたときのことだ。年明けと同時に、空から雪が舞い降りてきた。「白星がいっぱい降ってきたよ」。栗山監督らしい言葉で雪を白星に例えた通り、今年は劇的な展開で日本一に輝いた。同じように、この日の雪は札幌にとってJ1昇格への吉兆にほかならない。

 自動昇格を争う3位・清水とは残り3試合で勝ち点6差。札幌が徳島戦に引き分け以上なら、清水の結果次第で5年ぶりのJ1昇格が決まる。練習後、前節で負傷したDF菊地に代わって先発が濃厚なDF進藤は、新千歳空港へ向かうバスに乗り込み、見送るメンバー外の選手たちに力強く親指を立てた。そしてエース・都倉は言った。「やることは変わらない。勝ち続ければ、昇格はついてくる」。J1への扉は6日にも開く。

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2016年11月6日のニュース