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目指せPPAP!ブレーク信じ鍛錬続ける「和製ダビド・シルバ」

[ 2016年11月2日 09:00 ]

横浜のルーキーFW和田昌士

 人呼んで「和製ダビド・シルバ」。横浜のルーキー、FW和田昌士(19)は今、静かに牙を研いでいる。ユース時代から将来を期待され、既にJ1デビューも飾った20年東京五輪世代の星だ。今回、U―19アジア選手権(バーレーン)で初優勝を遂げ、来年のU―20W杯切符をつかんだ日本代表からは惜しくも漏れたが、持ち前の明るさで現状をポジティブにとらえている。

 「もちろん(選ばれなかった)悔しさもありますけど、U―20W杯の切符を獲ってくれたのでありがたい。本戦で絡めれば。“いいとこ獲り”したいです」。15歳から各年代別代表に名を連ねてきた。当然来年のU―20W杯、東京五輪は大きな目標だ。今回のU―19代表でも活躍したMF遠藤渓太(横浜)とは小1からジュニアユース、ユース時代と切磋琢磨してきた仲。それだけに胸に秘める想いも強い。

 プロ1年目の今季、ルヴァン杯では3試合に出場、リーグ戦でも10月1日の甲府戦でデビューを飾った。順調な成長曲線に見えるが、思うように試合に出場できない経験は和田のサッカー人生で初めて味わう壁だった。既にJ1で22戦に出場している遠藤にもやや遅れを取った。「これほど試合に出られない経験は初めて。挫折というよりも壁ですね。ただ出られないからこそ、客観的に自分を見ることが出来た。そこはポジティブに考えてます」。

 意識的に取り組むのが土台の強化だ。プロの試合で戦える体力を身につけるため、走り込み、筋トレに力を注ぐ。さらに「ボールを持てば負けない自信はあるので、ボールがない時のポジショニング、オフ・ザ・ボールでのプレーの質を上げることを心がけています。試合の中で消える時間がないように」。近い将来のブレークを信じ、地道な鍛錬を続けている。

 ユース時代の14年8月、横浜のパートナーシップ提携の一環でマンチェスター・シティのU―18に短期留学。その際、現地メディアから「ダビド・シルバ2世」と報じられ、サッカーの母国でも高い将来性は評価された。今年のファン感謝イベント「トリコロールフェスタ」では大観衆の前で、ピコ太郎の「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」を完コピして爆笑を誘うなど度胸も満点だ。東京世代の強化が本格化する今後、ピッチ上でも是非「(P)パワーアップした(P)プレーで(A)エースにふさわしい(P)パフォーマンス」を目指して欲しい。

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2016年11月2日のニュース