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岡崎 定位置奪回の足掛かり「人生分けるゴール」MОMも受賞

[ 2016年10月24日 05:30 ]

プレミアリーグ第9節 ( 2016年10月22日 )

<レスター・クリスタルパレス>後半、ゴールを決め祝福されるレスターの岡崎(中央)
Photo By 共同

 レスターのFW岡崎慎司(30)が定位置奪回の足掛かりをつかんだ。22日のホーム・クリスタルパレス戦にリーグ5試合ぶりに先発出場。1―0の後半18分に右足で待望の今季初ゴールを決めた。今季初のフル出場を果たし、3―1の勝利に貢献。チームに4試合ぶりの白星をもたらし、一夜明けた地元メディアからも絶賛された。

 トンネルが長かった分だけ、喜びも大きかった。今季初得点を挙げた岡崎は「本当に重要な、自分の人生を分けるような、そんなゴールだったような気がします」と興奮気味に振り返った。

 待望の瞬間は1―0で迎えた後半18分、左サイドからのクロスのこぼれ球に反応。ペナルティーエリア内、左サイドから右足ダイレクトで左下に蹴り込んだ。右CKフラッグ方向に走り、ガッツポーズ。小学生時代の恩師、山村俊一コーチの観戦する前で結果を出した。

 今季は開幕から苦しんだ。アルジェリア代表FWスリマニの加入もあり、リーグ戦は最近4試合先発落ち。珍しく起用法に不満をもらすこともあった。だが、前節15日のチェルシー戦でベンチ外になったことで自分を見つめ直し「やっぱり自分は下手やな、って開き直れた。自信を持ってやろうと思うことで、過信になっていた部分があった。微妙なバランスなんですけど。受け入れるまで1カ月かかったけど、気持ちの整理はできた」と原点回帰。前半42分には敵陣深くで体を投げ出したスライディングでルーズボールをつなぎ、先制弾の起点になるなど泥くさいプレーも戻ってきた。

 ラニエリ監督は「慎司はファンタスティックだ」と絶賛した。一夜明けた地元メディアからの評価も高くデーリー・メール紙は両チーム単独トップの8・5と採点。ガーディアン紙は「岡崎慎司が輝き、レスターが復活」と報じた。BBCは「岡崎が84・8%のパス成功率を記録」とマン・オブ・ザ・マッチに選出。岡崎は「監督に使わざるを得ない状況をつくり続けることが大事」と前を向いた。し烈な定位置争いは続くが、サッカーの母国でもまれている経験は、きっと血となり肉となる。

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2016年10月24日のニュース