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内容乏しい勝利…日本に合わない規律型 特長消すデュエルへの固執

[ 2016年10月7日 07:40 ]

W杯アジア最終予選 ( 2016年10月6日    埼玉 )

<日本・イラク>後半、山口のゴールを喜ぶハリルホジッチ監督(右)
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 勝つには勝ったが内容の乏しい試合だった。選手の距離感が悪く、人もボールも動きにスムーズさを欠いた。日本は速いパス回しで相手をいなすのが本来のスタイル。俊敏性を生かして相手につかまらないのが理想だが、ハリルホジッチ監督がデュエル(球際の戦い)を強調するあまり、特長を発揮できていない。UAE、イラクと中東勢に苦しんだのも、真っ向からフィジカル勝負を挑んだからに他ならない。

 指揮官の長所は選手を徹底管理し、ピッチ内外で規律を守らせる能力が高いこと。選手が練習に遅刻することが日常茶飯事だったコートジボワールやアルジェリアでは意識改革に成功してチームをまとめたが、勤勉な選手が多い日本は勝手が違う。ルーズで身体能力の高い国を強くすることにはたけているが、日本は真面目でフィジカル面に難がある正反対の特徴。現在のスタイルに固執すれば、中東勢以上のオーストラリアに苦戦必至。次戦も戦法を変えずに負けるようなら日本協会は監督交代を検討するべきだ。(サッカーキャップ・木本 新也)

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2016年10月7日のニュース